ままならぬ世の中 一番ままならぬ この私
2019年 03月 04日
おはようございます!
信じるところに生きる。
修養につとめる。
そこにおのずから積極的な人生の楽しみが
伊藤肇氏の心に響く言葉より…
《宰相の五つの条件とは》(李克)
『居てはこの親しむところをみ、冨みてはその与うるところをみ、
第一の「居てはその親しむところをみる」というのは、官をひいて
浪人というのは、地位、肩書、名誉といった虚飾を全部はずした裸
だから浪人中の交友は「裸のつきあい」であり、アリストレスの「
つまり、浪人中に低俗でくだらぬ連中とすきあっていたら、その人
第二の「冨みてはその与うるところをみる」というのは、財を成し
金の使い方くらい難しいものはない。
それは人格がそっくりそのまま反映するからだ。
金ができたら、まっさきに女を囲ってみたり、書画骨董にうきみを
天皇の師傅(しふ)で『倫理御進講草案』を遺した杉浦重剛は「一
「経済」とはもちろん「経世済民」(世を治め、人を救う)の意味
第三の「達してはその挙ぐるところをみる」というのは、高位高官
第四の「窮してはその為さざるところをみる」というのは、困窮し
いかなる人も、単調だがやすらかで牧場の牝牛のようにのんびりし
どんな人生も、晴れる日もあれば、曇る日もある。
雨のあれば風もある。
しかし、大きくわけてみると「焔(ほのお)の時」と「灰の時」と
「焔の時」というのは、燃えさかる焔の如く、勢いがさかんで、こ
ところが、いったん「灰の時」に入ると、何をやってもうまくいか
やることなすこと、裏目、裏目とでる。
そんな時は、静かに「灰の時」に没入し、自己に沈潜(ちんせん)
事実、何をやってもうまくいかぬ時には何もやらぬのが一番いい。
ところが小心者に限って、そういう時はやたらに何事かをやらかし
何事かをやっていないと不安でしようがないからだ。
第五の「貧にしてはその取らざるところをみる」というのは、貧乏
万事好調で懐具合もいい時には、人間はあまりオタオタしないし、
だが、その同じ人間が、いったん貧乏して尾羽(おは)うち枯らす
背に腹はかえられぬとばかりに、みすみす、邪(よこしま)な金と
それを歯をくいしばっても我慢するか、どうかが、人物評価のわか
貧乏であろうと、あわてることはない。
目的をもって生きる。
信じるところに生きる。
修養につとめる。
そこにおのずから積極的な人生の楽しみが生まれてくるのである。
十六世紀のはじめ、日本を訪れたザビエルが驚きと感激の文字を綴
「日本人には、キリスト教国民のもっていない一つの特質がある。
『人間学』PHP文庫
これは宰相の条件ではあるが、人物になるための条件でもある。
それは、うまくいっている時と、まずくなった時の生き様の問題だ
調子のいい時、威勢がいい時は、とかく有頂天になりがちだ。
すると、偉そうになったり、人を見下したりと、卑しくなる。
逆に、勢いがなくなったり、落ちぶれてしまったときは、心に余裕
『粗(そ)にして野(や)だが卑(ひ)ではない』
と言ったのは元国鉄総裁の石田礼助。
言動が粗野であっても、決して卑しい行いや態度はとらない、とい
人間学を修め、卑ではない気骨の人になりたい。
上記の【人間学とは】については
人の心に灯をともすより引用しています。