実りの秋を心底楽しみ、実感し、日本の素晴らしさを今一度理解できた。

ー杉浦佳浩

実りの秋を心底楽しみ、実感し、日本の素晴らしさを今一度理解できた。


2020年 11月 09日

【今週の自戒】
〜実りの秋を心底楽しみ、実感し、日本の素晴らしさを今一度理解できた〜

以前からモヤモヤしていたこと、
それは未来の自分の生活スタイルが
どうなっていくのか。
住み慣れた大阪でずっと良いのか?
このことをここ10年ほどたまに
浮かんでは消える、その頻度が
少しずつ増えている感じ。

完全自動運転が確実に
ネットインフラの高速化
空飛ぶクルマ社会
もう間近に
都市に住む理由もだんだん薄れると。
今回の北海道行きでさらに
現実化したいと思いました。

札幌と帯広、観光客相手ではない
地元の人々が食べにくる居酒屋、
野菜や食材の本来の美味しさが
口いっぱい、お腹いっぱいに
実りの秋を実感しました。

農業ができるとは思いませんが、
ライフスタイルの激変(良い方向に)
なっていくのだと思いました。

十勝でお話を伺った際の
『人間にコンセントさして生きられる?』
本物で、美味しいもの、体に良いもの
実りの秋に感謝するものでした。

北海道の100年、150年前の開墾、開拓時代
粗末な道具のみで、土木作業機械、農業機械なんて
なにも無かった、人力のみでこんな大地を
開拓されたことに感謝して風景を楽しみました。
考え方、生き方に変化を
その大切さを理解し実践できるように
今週もよろしくお願い申し上げます。

厚真町や帯広でに食料自給率の真実
農協功罪についても伺うことができました。
本当の話が消費者にも伝わりやすく
なっていく気がします。

【農業新時代】
川内イオ氏の心に響く言葉より…
「僕は農業って最高だとおもってますよ」

2018年5月、「NewsPicks」という経済メディアの取材で、杉山ナッツのオーナー、杉山孝尚(たかひさ)を訪ねた。
その時、彼がなにげなく言ったこの言葉が、日本全国、新時代の農業を担う人々を巡る旅のきっかけとなった。
杉山は、世界4大会計事務所のひとつ、KPMGのニューヨークオフィスで働くエリートだった。
しかし、あることがきっかけで30歳の時、故郷の浜松に戻って落花生の在来種「遠州小落花」の栽培を始めた。

それまで農業に縁がなかった彼が頼ったのは、書籍とグーグルとYouTubeだった。
まったくの独学で、無農薬、無化学肥料で落花生を育て、加工し、それをひと瓶1000円以上するピーナツバター「杉山ナッツ」として売り始めたのが2015年。
それから4年たったいま、2万個を生産し、すべてを売り切るまでに成長させた。

栽培方法から加工、営業、販売まで、杉山の話はアイデアと工夫のオンパレードで、話を聞きながら、何度、驚きの声を上げたかわからない。
杉山の取り組みはビジネスとしても高く評価され、磐田信用金庫が主催したビジネスコンテストで優勝している。
ビジネス全般を対象としたこのコンテストで、農家が優勝したのは初めてだったそうだ。
杉山は優勝賞金を使って、早稲田大学のビジネススクールで経営を学んだ。

従来の「農業」の常識にとらわれない杉山は、農業経験のないスタッフからの提案もどんどん取り入れる。
最高のピーナツバターを作り上げるための試行錯誤、その過程や変化が楽しくて仕方がないという。
だから、「農業は最高」なのだ。

日本の農業の現状について記したい。
農業は日本の食卓を支える重要な役割を担っているのに、現状がどうなっていて、なにが課題で、どんな動きがあるのか、農業関係者以外で詳しい人はそう多くないだろう。
調べてみて、驚いた。
一言でいうと、危機的だ。
農業就業人口は2000年の389万1000人から18年には175万3000人と半減。
このうち65歳以上の高齢者が120万人で、平均年齢も2000年の61.1歳から、18年には66.8歳に上昇している。
企業人なら定年退職して、のんびり暮らしているような世代の人たちが、日本の農業界の主力選手として暑い日も、寒い日も、雨の日も、風の日も、農作業に勤しんでいるのだ。
稼ぎも、少ない。
15年のデータだが、家族経営の農家における1時間当たりの所得、簡単にいうと、時給はたったの722円。過酷な労働、明らかな低収入のまま働き続けてきた生産者が高齢になり、疲弊。
その姿を見てきた息子、娘はバトンを受け取らない。
どうしようもないから農地を放置する。
当然のように、生産高も落ちる。
その結果、18年度の日本の食料自給率は37%で、過去最低を記録した。
これがいま、日本全国で起きていることだ。

『農業新時代』文春新書

本書の中では、これまでにない取り組みによって農業界に新風を吹き込んでいる10人が取り上げられている。
●「日本の農業はポテンシャルの宝庫ですよ」とほほ笑むのは、一般企業を経て梨園に就職し、500に及ぶカイゼンの結果、直売率99%を達成した東大卒のマネージャー。
●「日本の農家はまじめで世界で一番ぐらいの技術を持っています」と太鼓判を押したのは、度胸と知識と語学力を武器に、世界中の珍しいハーブを仕入れ、日本の名だたるレストランと契約しているハーブハンター。
●「誰もやらないなら、僕らでやろうと思ったんですよね」と言ったのは、5500人の生産者と7500軒のレストランをつなぐ物流システムを築いた元金融マン。
●「世界の人口が100億を超えても大丈夫な量の作物ができるんよ」と自信を見せるのは、独自に編み出した手法で「日本初の国産バナナ」をつくった男。

ひとりひとりの経営規模や売り上げは、まだ小さいかもしれない。
しかし、彼らの大胆な動きと斬新なアイデア、前代未聞の結果は、暗雲垂れこめている農業界で、ひときわ眩しい。
彼らはみな、日本の農業を悲観していない。
むしろ、これからもっと面白くなる、俺たちがその火種になってみせようと意気込んでいる。
彼らの発想や取り組みは、危機感を抱く農業関係者だけでなく、ビジネスパーソンにとっても刺激とヒントになるはずだ。(以上、本書より抜粋引用)
いつの時代も、どの業界も、そこに革新の風を吹き込むのは、異業種あるいは素人の参入者たちだ。
その業界の、しきたりや常識というものに囚われない。
小林正観さんは、全国で町おこし、村おこしの成功事例には、共通点があるという。
それが下記のパターンだ。
1.その町や村で育った人が一度都会に出て生活し、戻ってきて何かを始めた。
2.都会に住んでいた人が仕事を辞め、その町や村に移り住んで何かを始めた。
3.その町や村の外に多くの友人・知人を持っている人が何かを始めた。

農業にしても、他の業界にしても、新たな視点で旧来の常識を打ち破る改革が必要だ。
業界に新風を吹き込める人でありたい。

上記の【農業新時代】については人の心に灯をともすより引用しています。