ある就活生と対話していて、感じたこと。『自分の価値を高めることができるのは、自分しかいない。』

ー杉浦佳浩

ある就活生と対話していて、感じたこと。『自分の価値を高めることができるのは、自分しかいない。』


2019年 07月 22日

人生の先輩から、
就活中の大学4回生の就職相談で
会ってやってほしい、と依頼。

事前にお聞きしたのは、一旦内定先に入社を
決めて、全て進行中の先はお断りした矢先
内定承諾先のあまりに酷い扱いに、辞退を
申し出たところ。

先日お会いして彼から
大きく分けて2つの相談でした。
・周囲は内定者ばかり、焦っています。
・行きたい業界、会社が見えました。
どうすればいいでしょうか?と。

お話をお聞きしながら、自分の30数年前と
重ねている自分に気付きました。
『こんなに真剣にいろんなこと考えていなかったなぁ』
というのが本音。

漠然と海外で働きたいそんなことしか考えていなかった。
→叶わなったけど、今は最高に楽しい毎日。

時代が違う、環境が違うにせよ、今の時代の大変さを
この4回生さんから教えてもらっている感覚でした。

私からは、
新卒入社の会社で、1週間で辞表を出したこと。
しかし上司が良い人だったのでそこで頑張った。

また30年前に就職ランキング上位の会社に
意気揚々と入社したした人達が、社畜化し、
50も半ばになって、100年人生を突きつけられ
身動きが取れなくなっている現実。

そんな今の内定の焦りなんてどうでもいいレベル。
他人事で良いのでは?と伝えました。
自分の人生なので。他人はどうでもいいよねと。

行きたい業界、行きたい会社について
質問するとまだまだ研究が足りないこと。
それは今からでもいくらでもリカバリーできる。
ヒントとして、
過去の数字である決算書、事業概況については
入社前のあなたにはどうでもよいこと。
大切なのはあなたが入社し、夢や希望を
現実化していく価値提供がどこなのか?
中期経営計画書やビジョンに共感できるのか?
その上で、経営計画を実現するために何が不足しているか?

私なら、●●テックベンチャーカオスマップを
研究して、『御社はこういうスタートアップと組むべきでは?』
と面接相手に詰め寄る気迫があっても良いのでは?
こんなアドバイスをしました。

その日の夜にこの学生さんから、
『今日ぼくが感じたことは自分の研究不足と視野を広く持つことです。
まだまだ自分がなにをしたいのかをはっきりとわからないまま
就活をしていました。
就活をするにしても常日頃から常になにをしたいのか、
なにをすべきなのかを考え続けます!
また自分で自分の視野を狭めず広く世界を見ます!』
と元気なメーッセージが届きました。

先々楽しみな人がまた増えてことが嬉しいです。
視野を広げて、自分との対話を
大切にする1週間に!
今週もよろしくお願い申し上げます!

他責や他人事が蔓延する職場って
もう必要なくなりますね。
時代が変わろうとしていると。
芸人さんの会見を文字を見てさらに
感じます。
全て自分ごと、自責、そこから感謝へ。
自分は自分のマネージャーへ
そう思って丁度の時代ですね。
ますます楽しみです。

【一従業員ではなくて、ひとりの事業経営者として働く】

アンドリュー・S・グローブ氏の心に響く言葉より…

ある記事によると、中年の男性が職務を失う可能性は、1980年に比べて、1990年代では約2倍になっていると書いてあった。
しかも、この傾向は今後ますます強まっていくのである。

一般原則としては、たとえどこで働いているにせよ、自分は単に雇われた一従業員ではなくて、ひとりの事業経営者として働いているという考え方をよく納得して身につけなければならない。
あなたは、いわば似たようなビジネスを営んでいる何百万人の人々と競争状態にあるのだ。
世界中のいたる所に何百万人も競合するビジネスをやっている人間がおり、しかもその数は時々刻々急ピッチで増えており、さらに自分が行っているのと同じような仕事がこなせるだけではなくて、もっと多くの、またより熱心に遂行しようとしている人間が増えてきているのだ。

などと言うと、読者のみなさんは、自分の職場を見回してそこにいる仲間が自分のライバルだと言うかもしれないが、それは間違いである。
職場の同僚などとは数においてはるかに上回る1000倍もの、1万倍もの、1000万倍もの人々が、みなさんの会社と競合している組織で働いているのだ。
だから、仕事をしたいならば、あるいは働き続けたいならば、「個人としての競争優位性」を保つために、絶えず熱心に自分を磨かなければならないのである。

成長が鈍かったり、あるいは成長していなかったりするような環境の下では、対応しなければならないもうひとつの要因が存在する。
それはみなさんと同じ組織の中で、上のほうへ行こうと願っている野心満々の若い後輩従業員たちである。
今すぐにでもみなさんの地位にとって代わるだけの力はあるかもしれないが、そこにあなたがたちはだかって邪魔しているのである。
遅かれ早かれ、みなさんの上司は嫌でも応でもひとつの選択をすることを余儀なくされる。
それは、良い仕事をしていてはくれるが、他の人間の邪魔になっているみなさんをそのまま置いておくか否かという選択である。
こうした状況を回避する責任は、みなさん自身にあるのだ。

60年代、70年代、そして80年代の大半を働いてきたマネージャーの世代にとって、成功への処方箋は、安定しているが先見の明のある会社に入ってその会社を伸ばすことにあった。
そうすれば、こうした会社はその見返りとして、上へ伸びていくキャリアをもって報いてくれた。
しかし明らかに、今日はそんな状況にはない。

ここで大事な点は、何度もお題目のように繰り返してきたグローバル化と情報革命が本当の意味をもって、いやそれどころか命取りになりかねないほどの恐ろしい可能性を秘めたものとして、みなさんのキャリアに影響を与えるということである。
しかも残念なことに、誰もみなさんの進路や職歴に関しては、自分だけが唯一の所有権者なのである。
毎日何百万人という人々と競争し、毎日自らの価値を高め、自分の競争優位性に磨きをかけ、学習し、適応し、人の前に立ちはだからず、ひとつの仕事から別の仕事へと移り、場合によって必要とあらば別の業界にも変わり、さらに再出発が必要だと考えるなら、思い切って今の仕事を減らすことまでしなければならないのだ。
一番大事な課題は、こうした環境変化の犠牲者にならないためには、自らのキャリアを管理しなければならないということである。

それには、真剣に考えてもらわなければならないいくつかの問題がある。
1. あなたは本当の価値を付加しているのか、それとも単に情報をあちこちへ流しているだけなのか。付加価値をどうやって高めようとしているのか…という問いである。
2. 第二の問いは、自分の周囲で何が起こっているかに関して、いつもアンテナを張り、回路を接続して、情報収集を怠らないでいるか。
3. 新しいアイデアや、新しい手法や、新しい技術をいつも試みているか。

『ハイアウトプットマネジメント』日経BP社

アンドリュー氏は本書の中で、3つの問いに対してこう説明している。
1. それは自分の部署において、事態を真により良く改善する方法を絶えず探すことによって可能なのである。
あなたはマネージャーなのだ。
この本の中心課題は、マネージャーのアウトプットが、即、担当組織のアウトプットだということである。
原則としてみなさんの1日の中の1時間1時間は、自分が責任を負っている部下のアウトプットや、そのアウトプットの価値を高めることに費やさなければならない。

2. 会社内のことだけではなく、業界全体の動きについての目配りをすることも含まれる。
それとも、起こっている事柄の解釈に関しては上役などがしてくれるのを待ちの姿勢でいるだけなのか。
お互いに接続しているネットワークの中で自分は中心にいるのか、それともひとりだけ浮き上がっているのではないか…。

3. 単に新しいものについて読むだけではなくて、自分自らが実際に手を下して試みるということである。
それとも他の人間があなたの職場をリエンジニアして組み替えてくれるのを待っていて、ついには自らの職場から追い出されてしまう人間ではないのか。

昔から、企業内においても、自分の価値を高めなければステップアップはできない、というのは自明の理だ。
自分の価値を高めることができるのは、自分しかいない。

情報化社会や働き方の変化、終身雇用制の終焉により、今後ますます雇用(職)の流動性が高まる。
企業の中においても、起業家のようにして働かなければならない時代になったということだ。
だから、すべてのことを自分事(じぶんごと)として捉えることのできない人は脱落するしかない。

それは、いま携わっている仕事や問題を、他人事(たにんごと)のように、「誰かがやってくれるだろう」「自分には関係ない」「自分は悪くない」などと言うこと。
つまり、「当事者意識」がないということ。

「一従業員ではなくて、ひとりの事業経営者として働く」
すべてのことを自分事として捉え、当事者意識を持って事にあたりたい。

上記の【一従業員ではなくて、ひとりの事業経営者として働く】については人の心に灯をともすより引用しています。