第114回ご縁結びのコーナー ガレージバンク株式会社 山本義仁さん 〜子供の頃から仕組みに興味、世の中の新たな仕組みを作ろうと奮闘中、私もお役に立てますように!〜

ー杉浦佳浩

第114回ご縁結びのコーナー ガレージバンク株式会社 山本義仁さん 〜子供の頃から仕組みに興味、世の中の新たな仕組みを作ろうと奮闘中、私もお役に立てますように!〜


2024年 07月 06日

ガレージバンク株式会社のHPはこちら。

元銀行員が仕掛ける個人向け「セルアンドリースバック」はまさに「デジタル質屋」。その思いは、「モノの買い方」や「お金の使い方」を変え、世界をも変えていく可能性を秘めている!/岡目八目リポート

スタートアップで金融に近いビジネスを志している経営者に会った時、会話の中で自分自身も金融機関の端くれとしてアンテナが立つ時があります。この人は金融の厳しさをわかってやっていない人だなと思ってしまうと自然と遠ざかって行きます。言語化を自分でもできていないのですが、何かを感じ、距離を置くようにしています。今回の山本さんは、都銀出身で、昔からあった質屋のデジタル化、銀行がビジネスとして挑んで来なかった、動産担保融資の世界に着目して起業した方。規制の厳しさを理解し、監督官庁ともきちんと対話を継続して新たな領域にチャレンジしている経営者です。

小さな頃から商売の仕組みに興味があり、今につながることが多いと思ったインタビューでした。最初は山本さんについて私の印象からお伝えしたいと思います。

【最近の山本さん】

◆山本さんのプロフィールと出会いについて

会社HPの冒頭、素敵な笑顔の皆さんがでてきます。思わず人柄良さそう〜と感じたのが最初の印象です。

実際に出会った時も、好印象。会社に訪問しようとアポイントを取ったのですが、訪問場所を間違えて全く違う場所へ私が訪問。もう今日は会えないかなと思ったところ、ダッシュで私を迎えに来てくださいました。その汗をかきながら、嫌な顔ひとつせずに、和かな感じが本当に人柄の良い方なんだ、HPの中だけではないと確信をしました。

山本さんの、プロフィールを下記にて。

・1988年福岡生まれ。2011年株式会社三井住友銀行入行。法人営業を経て、人事にて人材評価・処遇管理システムの企画・開発を担当。その後、スタートアップ企業にて個人事業主向けファクタリング事業やプリペイドカード事業、保険

事業の事業開発・運営に携わる。2020年ガレージバンク株式会社を共同創業。

と、金融マンとして十分なキャリアを歩んで来られた方です。そもそもSMBCの人事部在籍中に辞めると意思決定する人は少なく、山本さんが3番目ということだそうです。(ちなみに1番目に辞めた方とも私はご縁があります)

私が、山本さんと出会った最初のオンライン、2022年1月5日がスタートになります。まだ2年と少ししか経過していないことに改めて驚いています。たくさんのやりとりを山本さんとできていることに感謝するばかり。ご紹介は、後にもコメントくださっているPReA株式会社代表の藤村さんでした。藤村さんが広報のお手伝いをされているところ、私に声をかけてくださって一度事業のお話をお聞きしてその翌週には会社を訪問し、事業への想い、かっちりした金融事業者としての守りと攻めの部分をお聞きして、ここまで覚悟を決め、マーケットを研究し、世の中のためになる事業はないな、と感心し、私で何か役に立てることをできればと、お付き合いがスタートしました。 いつもニコニコされて柔和な印象ですが、芯を持っておられいくつもの難局を乗り越えていらっしゃることがすぐに理解できました。

【2024年2月大阪にて】

◆子供時代、学生時代の山本さんについて

起業家家系という部分でいうと、父方の祖父が土木業、母方の祖父が理容師学校を経営していた。お父さんは会社員、お母さんは専業主婦という家庭で育ちます。小さな頃から商売が面白そうと思っていたそうで、金銭に興味ということではなく、普段、乗車していたバス、お母さんと行くスーパーのビジネススキーム、商売の仕組みに興味を持って見ていて、その仕組みを提供していることが面白い、ワクワクして観察していました。小学校低学年の時は、特に、電車、交通系が大好きで、空想、架空の世界で、地図上に鉄道を走らせてみるとどうなるのか?仮説を立てながら、想いを巡らすようなことをやっていたそうです。時刻表を見ることも好きで、鉄道好きの人がよくやる鉄道一筆書きをやるようになって行きます。(私も昔やっていました)今ある仕組みの裏をかく、さらに仕組み自体を変えてしまう、新しいものを創っていくことに興味があり、会社を作るということに興味があった訳ではないそうです。社長となって富を!という感じではなく、新しい仕組みを創っていくことで社会の役に立てるようなことをおこないたいと思いが募って行きます。

中学高校で寮生活を行っている時のエピソードもお聞きしました。寮には売店がなかった。山本さんは寮生の利便性向上を考える仕組みはどうすれば?という仮説を立てて、ディスカウントストアに行って自分が欲しいものをお小遣いで多めに買うようになります。その安く仕入れた日常品を寮生に、コンビニで買うより安い価格でお裾分けをするようになり、わずかな手間賃だけもらうようになります。これで寮生たちは納得感あり喜んでもらえる環境を創ったこと、仕組みを創ったことになります。そこから発展し、高校生では、文化祭の冊子作りを今まで通りに行わず、協賛を募り、安くてもクオリティを上げる業者を見つけしかも相見積もりを行うという、まるで企業の購買部がやるようなことをやり、同級生の役にたつことを行っていました会社経営にに必要な仕組みづくりを学生時代から積み上げてきたということですね。まさに今の事業に通じることだと認識をいたしました。

◆銀行時代〜スタートアップに在籍し独立

大学生時代は、本屋の店員、テレビ番組の街頭クルーなどバイトを5つ掛け持ちしながら興味あることばかりを学んで本当に楽しかったと話してくださいました。大学内でも映像編集を教える人という立ち位置を持っていたり、テレビ番組の編集補助のバイトもしていて、メディアに近いところに興味があり勉強もしていたそうです。あともう一つは経営についての勉強をしていて、今に通じる、役に立っていると語っていました。

なぜ金融機関に入社することにしたか?ここでも【仕組み】が優先事項となります。その仕組みは2つ。

金融機関自体の仕組みが面白いことと、金融機関に所属することで得意先の仕組みをたくさん見ることができること。それが理由。石油元売会社は集約となり、今では2社になっているが、都銀、地銀、信金と多種多様な金融機関が存続し事業を営んでいる、そこに着目して選択することになります。

銀行に入行して、最初は浅草に2年、神田に3年、人事に3年というキャリアを歩みます。都内の大きな部署を経験して人事に配属となることは成績優秀者であったことは明らか。でも一言も優秀でしたと自分から言わないのが山本さんらしいところだと感じました。順調な銀行員時代を過ごしていましたが、人事として、銀行退職者と対話する機会があり、自分も新たな選択肢を持とうと決意を固めます。

スタートアップで新たな金融の仕組みを学んでいくうちに、自分で新たな仕組みを創りたくなっていったそうです。ちょうど同時期に、学生時代の友人である磯田さんが質屋の家系ということもあり、新たなデジタル質屋の構想を話していくうちに事業化、法人化を決意するようになります。

私も、損保会社に勤めている時から日本には動産担保融資の仕組みがなぜか遅れていてプレーヤーもいない、顧客利便性を考えると新たなスキームがあった方が良いのではないかと思っていました。

山本さんも同意見で、さらに、この業界には悪い業者も多い、情報の非対称性も大きい、大企業にノウハウがない、しかも若者は質屋の存在も知らないから使うこともない、ぽっかり大きなマーケットが空いている。これで大好きな仕組み化から事業化社会への役立ちを行っていくということでガレージバンクが誕生します。

【山本さんが大好きな鳥貴族にて】

◆起業後 今に至るまで 仕組みが大切なんです

ミレニアル世代の資産はお金よりモノが多い。ここがビジネスの着目点であり大切なところ。山本さんはいつも事業説明の時にこの着目点を説明し、ガレージバンク社の仕組みの前提となっていることが理解できます。
そこから、【モノの価値を活用する習慣をつくる】ということで同社のビジネススキームと繋がって行きます。

知って→資金に変えて→活用するこの仕組みを整えていることが大きな利点になります。何気にところなんですが。モノをおカネに変えるアプリ「カシャリ」webサイトはこちらか。死蔵されて無価値となってしまう前にモノの価値を知って資金化するスキーム、そして、新たな信用与信の補完・代替えにつながる仕組みを広げようと頑張っています。

山本さんに起業して4年が経過して、よかったこと経験したことについてお聞きしました。

・お客さんがこのスキームを果たして利用してくださるのか?その心配があるなか、大きな広告投下もせずに利用者が確実に増えていること。アプリに関して1万ダウンロードを今年の5月に超えたこと。

・GMOあおぞらネット銀行との実物資産と金融資産の一元管理できるという新たなサービス価値提供はかなりのインパクト。このプラットフォームを持てたことは大きい。ある意味、銀行という仕組みを手に入れたことに

マイカーリースバックのスキームを開始できたこと、モノの価値でも地方においてはなくてはならない自動車、損保会社、メンテナンス会社と連携ができたことは今後の事業戦略においても大きいこと。

・ガレージバンクの事業の仕組みが関係省庁に、法的にも認められていること。これは何度となく省庁に通い、お伺いを立て、回答を得ていることは金融機関出身の私からするとかなり珍しいことであることが理解できます。

・大手商社が2度に渡って同社に出資をしていること。目利きが厳しい商社の中でも、伊藤忠商事さんが同社に出資していることは大きな後押しに繋がっている。

・少数精鋭で踏ん張ってきている中、社員さんが着実に成長し、増加していること。人、組織が大切という認識を山本さんはきちんと理解し仲間作りにも注力しています。

【2022年1月、初めてのリアル面談時。以前の事務所にお伺いした時】

◆ご紹介者の藤村さん、私のご縁でご活躍の古田さんにコメントをお願いしました
◉私にガレージバンクさん、山本さんをご紹介くださった藤村さん

※藤村さんは現在、PReA株式会社の代表取締役として、ガレージバンク社を支援されています。

①ガレージバンクについてどんな会社でしょうか。 面白いところ将来性について

ガレージバンクさんは、世の中の「資産」や「お金」に対する考え方を根本から変える革新的なサービスを提供しています。カシャリというサービスは、三井住友銀行出身の山本さんと、慶應義塾大学の同級生で質屋を営むご家族を持つ磯田さんだからこそ考案できてものです。家にあるすべてのモノの価値を把握できる新時代のサービスで、私は「モノ版マネーフォワード」として理解しています。

②山本さんについて 仕事ぶり等を通じてのエピソードや性格等々について

初めて山本さんにお会いしたとき、彼は一般的な社長のイメージとは異なり、とても柔らかな物腰の持ち主だと感じました。誰に対しても一貫した態度ですし、その安定感が安心感を与えてくれます。また、真面目な会議中も密かに周囲を笑わせようと狙っている面もあります(笑)。それが分かる面白いTV出演動画もあるので、ぜひ見ていただきたいです。動画の冒頭から笑ってしまいます。https://www.youtube.com/watch?v=vERnN61HHWY

③その他なんでも会社について山本さんについてお聞かせください。

山本さんは人柄が良く、賢い方です。知識は広範にわたり、どんな世代の方とのどんな話題にも楽しそうに会話されます。また会議中に困難に直面しても、その場で動じることなく対処されていたところも印象に残っています。カシャリが普及すると、転職したり副業、個人事業主、起業家、フリーランスの金融面での社会的信用が向上するのですが、この事業より多くの人に活用され、愛され、そして社会がより良いものに変化していくことを期待しております!

私のご縁で、常勤監査役にご就任くださった 古田さんのコメント

※古田さんは私と同じ業界損保会社出身で私の元上司からの紹介で、同社にジョインくださった方です。

①ガレージバンクについてどんな会社でしょうか。面白いところ将来性について
創業から今期で5年目になるスタートアップ企業で、社長の山本さん以下年齢は30代が中心、勢いがありユニークなメンバーが揃っています。

“カシャリ(アプリ)”を成長エンジンに契約者急増中、新たな動産リースの領域にも進出しスケールも拡大中です。私自身も最初に弊社の説明を受けた場で、弊社のカシャリ(アプリ)を利用した、少額動産のセールアンドリースバックサービスのビジネスモデルに大変興味を持ちました。また社員の健康にも気をつけている会社で、毎月の“ヘルスケア手当”により、一人ひとりの健康促進を支援するという、社員に優しい制度があるのも良いですね。山本さんの社員を大切にしたいという気持ちの表れだと思います。

②山本さんについて 仕事ぶり等を通じてのエピソードや性格等々について
初めてお会いした時の第一印象は、「物腰が柔らかく、ソフト(たまに高音になりますが)な声で話をされる人」でしたが、私の今の山本像を幾つか上げると以下の通りです。

▪︎芯が強い
▪︎何事にも軸がブレない
▪︎常に論理的思考
▪︎長けたプレゼンテーション能力
▪︎迅速な決断力
▪︎チャレンジ精神旺盛
▪︎目配り、気配り、心配りができる 等々

経営者に求められる様々な強みを兼ね備えた方です。また、お酒が好きで強い。当然ではありますが、夜中まで飲んでも翌日、確り手を抜かず業務をこなす。体力▪︎気力がありパワフルな面もあります。普段は周りの社員に気さくに声をかけ、本当に親しみやすくお茶目な面もある社長ですが。

③その他なんでも会社について山本さんについてお聞かせください。
山本さんには、相手(人)を常にリスペクトし、相手(人)に対し感謝することができる(素直にありがとうが言える)社員が集う会社創りを期待しています。
そのことは、お客様やお取引先様など、弊社に関わりを持ってくださる皆様に対しても。
どこかでご縁があった時に、結果的には弊社を選んでいただくことに繋がると私は思っています。

【2023年7月、パブリックゲートの村田さんをご紹介する夜会に】

◆近未来について

近未来について、山本さんにお聞きすると、仕組みがポイントでした。身の回りのモノの価値が所有者にとってやりたいことの源泉となる、つながる仕組みを作り続けたい。お金のせいにならずに、やりたいと思ったらやれる世界を作る。具体的な部分については3つ。

①現在、モノが限定的であるところから幅を広げていくこと(カバー範囲を広げること)。リースバックにこだわり続けずに、質屋さん、買取会社さんと連携していく(金融からリユース分野にも広げる)

②実物資産と金融資産、融合をもっと加速したい.、そして垣根を崩していく。お金→運用→モノとつながる世界観を創出していきたい。

③この自分たちの仕組みを世界に持っていけるようにしたい。以前、山本さんにお聞きしたお話には、フィリピンやインドネシアには、まだまだ銀行が地元になかったりするエリアがあり、昔ながらの質屋が金融スキームとして十分機能を果たしている、そこにデジタル質屋を持っていけたらと熱く語ってくださったことを思い出しました。

◆山本さんにコメントをお願いしました

杉浦さん、誠にありがとうございます。
事業のことや私のことを、とても素晴らしい記事に昇華くださり、気恥ずかしさと嬉しい気持ちでいっぱいです。
杉浦さんと初めてお会いしたのは、2022年はじめの、まだコロナ禍が尾を引いているタイミング。
藤村さんからご紹介いただき、少し緊張しながら、WEBミーティングを開きました。
画面の先に広がる、杉浦さんのTシャツコレクションの背景に圧倒されながら、精一杯、弊社の事業や考えをお伝えしたところ、
杉浦さんは、社会的な背景や必要性など、言語化できていなかった私の想いを、ビシッと言い当ててくださいました。
そこから私の緊張は徐々に消え、雄弁に、そして饒舌に、事業のことや未来のことをたくさん語らせていただいた記憶が残っています。
なんと翌週には、わざわざご来社いただき、“生”杉浦さんをお目にかかることに。
お会いした時に抱いた「たくさんのエネルギーを持ってらっしゃる、仏様のような方」という印象は、今も変わりません。
これまで、弊社代表世話人にご就任いただいたり、またさまざまなご縁を頂戴したりと、感謝の言葉は尽きないのですが、
常に飛び回っている杉浦さんのお姿を拝見し、私ももっと頑張らねばとエネルギーを頂戴することが、一番感謝したいことかもしれません。
古田さんや藤村さんをはじめとする、多くの方々との貴重なご縁、想いを実現するための無数のヒント…、
杉浦さんから頂戴したさまざまな贈り物を大事にしながら、いつかは私も誰かに贈り物をお渡しできるよう、
もっと学び、成長していきたいと思います。
杉浦さん、いつもありがとうございます。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

と素敵なコメントを寄せてくださいました。これからの同社の快進撃が楽しみで仕方がないです。日本に止まらない日本発デジタル質屋の同社が世界で活躍することが私の夢でもあります。山本さん有り難うございました!