第104回ご縁結びのコーナー 株式会社デリハック 山本 祐輔さん 〜デリバリーの力で人々の食を幸せにすると天職を見つけ、事業に一生懸命の20代の経営者です〜 

ー杉浦佳浩

第104回ご縁結びのコーナー 株式会社デリハック 山本 祐輔さん 〜デリバリーの力で人々の食を幸せにすると天職を見つけ、事業に一生懸命の20代の経営者です〜 


2023年 09月 08日

デリハック社のコーポレートサイトはこちら。

日々いろんな経営者さんに出会い、お話をきく機会があるなかで、自分にとって大切にしているのが、若い経営者に会い続けること、特に20代の経営者に会えることがバロメーターといいますか、価値を感じています。

ふわふわして、柔らかい事業計画で、資金は?と聞くと、調達します!とそればかりで他人任せの人も多い中、きちんと事業にコミットし、売上利益を確実に出してくる。周囲にも、利益出してなんぼですよね、とはっきり言い放っているのが今回の山本さんです。物腰は柔らかいのですが、事業に熱狂しながら身体もどんどん大きくなっていらっしゃいます。この山本さんについてお伝えしたいと思います。

【最近の山本さん HPより】

◆子供の頃、学生時代の山本さんについて

サラリーマン家庭に育った山本さん、お父さんの転勤で静岡→福岡→神奈川と幼少期を過ごし、小学校1年の時から社会人まで神奈川で育ちます。弟さんがいて、かつ自慢の弟さんで某大手企業に就職、新卒でたった1人だけ配属されている特殊な部署にいらっしゃるそうです。起業家になるって考えていませんでした。とあっさり。ただ2つのエピソードとして、野球少年だったこと、ものづくりが好きだったことを話してくださいました。

・小学校4年から高校生、社会人2年目まで野球漬けだった山本さん。高校時代、公立高校でも、とにかく厳しい練習環境だったそうです。23時でボールがほとんで見えなくても練習をして翌朝早くまた練習が始まる。3年間で3回監督が交代する。年を追うごとに厳しくなっていったそうです。この厳しさに耐える精神力にプラスして、当時の監督がその後、プロ野球選手を目指してチャレンジしていったそうで、メジャーリーグ挑戦、その後にオーストラリアで選手になったそうです。人は何歳でも諦めなければ成し遂げることができる。そのきっかけをもらえたことが大きい。自分に負けてはいけない。絶対に諦めないことの大切さを学びました。

・小さな時からものづくりに、手作りに興味があった、特にプラモデルにはまった、何かを作り出す、生み出すことが好きだった。

この2点、起業家にとって大切ですね。あきらめない、生み出し続けるマインドに今の山本さんが重なります。

◆山本さんとの出会いについて 社会人への道のりも

山本さんとの出会いは、日本FCファンドを展開されている、V&Mパートナーズ株式会社の宮嵜さんでした。

私が福岡へ訪れるたびに大人数の方々へお声がくださり実際、過去最大では60名以上の交流会・懇親会を開催くださっています。山本さんと出会ったのは、2022年の1月、宮嵜さん主催の交流会で、『以前から杉浦さんにお会いしたかったんです!』と何か嬉しい声かけをしてくださいました。そこからみるみる事業も成長し、たまに話を聞くだけでこちらもワクワクするそんな山本さんの魅力に絆されるようになっていきました。

最初に感じたのは、事業へのコミット、集中力の強さを感じたことを覚えていて、初期段階から周囲を巻き込むのが上手だなと思っていました。自身の強みにフォーカスして、そこをグイグイ伸ばす。また、山本さんから発せられる、『一旦大丈夫です!』をよく耳にするのですが、興味のないことを最初から明確にしていることも大切に感じています。

大学を卒業して、新卒で入ったのが、サイバーエージェント社。創業者の藤田さんの著書を読んで、起業家への火が心に灯ったと山本さん。3年以内に起業しようと思っていたそうです。念願のサイバー社に入社、配属されたのが、株式会社CAM エンタメ系、占い系を事業としている会社に配属されるも1年経過を待たずに12月には退職。友人と一緒に起業して、オーセンティックバーのサブスクサービスを始めるも上手くいかずにフリーランスへ。そこで企業向けにSEO対策、オウンドメディア運用などのSNSの広告運用をやりながら、Ubereatsの配達員もやっていました。毎朝自宅でパソコンに向かいながら、月収も新卒時代の数倍にもなっていきましたが、『この生活いったい何だろう?』と考えるようになっていきます。楽な生活になっていた自分の喝を入れて、フリーランスではなく、起業家にならないといけないと覚悟を固めて2020年に合同会社を設立、当初はウォーターサーバーの販売代理店をしていました。

【デリハック社FC1号店へ(福岡)】

◆FCビジネスとの出会い そこから事業を垂直に立ち上げていきます

事業としてのゴーストレストランをいつ知ったか? 

それはUbereatsの配達をしているときに、食べ物をピックアップしに訪問したところが、飲食店ではないところだった。そこの店主に興味を持っていろいろ聞いてみるとゴーストレストランが米国発祥であり、成長事業となっているということ。このビジネスモデルは面白い、自分でもできると思っていたそうです。2020年11月に他のプラットフォームでゴーストレストランを開始し、真似て学ぶことをスタートしていました。

FCモデルとの出会いについて

お父さんの知り合いの飲食店がコロナ禍で困っている時に、デリバリーのやり方を教えてほしいということから、入り込んで手伝い、支援を始めていくと売上が上がっていきます。それがFCの原型みたいな状況だった。そこに気づいたのが2021年5月ごろ、その前後にFCモデルについてYouTubeやサイトを見て勉強をするようになり、前述の宮嵜さんにもコンタクトを開始します。事業モデルである、ゴーストレストラン、展開をFCでやっていく。その決断から2021年9月に宮嵜さんも参画してFCモデルの展開がスタートします。社名もデリハックへ。事業も1本化して集中することになります。

◆事業開始2年を待たずに、120拠点へバーチャル店舗数2000店舗へ

ゴーストレストランのビジネスモデルについて。下記を。(山本さん提供)

デリハックの事業について こちらも山本さんから資料を提供いただきました。

この業態のキーとなるのは、メニュー開発。2023年7月現在、70ブランド、700メニューが存在していることが圧倒的。メニュー開発のトライアンドエラーのスピードがデリバリー業界、プラットフォーマーから支持を受けており、Ubereats社からも信頼を得て、連携関係も構築されています。その反動として、度重なる試食、メニュー開発で山本さんの体型もみるみる変化していきました。その美味しそうに食べる姿が私も目に浮かぶほどになっています。

山本さんに、同社のストロングポイントを聞いてみると。このスピードで事業成長していること。なぜか。とにかく濃すぎる時間を過ごしています。上手くいかなかったことを徹底的に一つ一つ潰していったこと、学びの連続だった。成長はしていても、『いい感じになってきた』と思えたのはここ半年くらいのこと。FCの皆さんの収益が上がっていること、多方面から注目されるようになり、OEM連携、ブランド連携のお話も来るようになり実際その展開が始まってきた。何より、デリバリーを頼んでくれたお客さんの数が増え、リピートしてくれていること、生活の一部となっていることが嬉しいと語ってくれました。

FC、加盟店さんに向けて、スーパーバイザーの担当を付けていること、レシピだけのデータで渡すのではなく、アナログを重視、キックオフミーティングに始まり、日々コンタクトをしていることも同業者の中では珍しいそうです。

人と人との温もりあるコミュニケーションの大切さを感じます。

 

◆夢の実現にご一緒できました 大学での登壇も

私が今年で2回目にお手伝いしているのが、埼玉大学での寄附講座(実践ベンチャー論)。今年、山本さんへ登壇はどうですか?と聞いてみたところ、『えーーー!嬉しいです、私の夢の一つが叶います!』と一発OKでした。将来の夢を書き出した際に、大学で講義をすること。が入っていたそうで、20代で叶ったことにえらく感謝してくださいました。

【埼玉大学で登壇した際の学生向け資料 右端が山本さん】

・埼玉大学での感想を、ある起業家の御子息に私が声をかけて特別枠で受講してもらいました。その方からのメールを披露したいと思います。

杉浦様

いつも大変お世話になっております。◯◯です。

この度は、6/30の埼玉大学 実践ベンチャー論 創業経営者対談に招待していただき、心からお礼申し上げます。

先日の対談で近い世代の森田さん、福田さん、山本さん、窪井さんの4人の起業家さんたちが口を揃えて「やりたいことを口に出すことが大事」とおっしゃており、そのお言葉に衝撃を受けたのと同時に知見が広がりました。以降、口に出して行動に移すことを心がけて生活しています。

特に、山本さんの事業と人柄には大変興味があり、デリハックやゴーストレストラン、フランチャイズ事業を片っ端から調べています!
また、デリハックでインターンしたいと考えており、どうコンタクトを取ればよろしいか杉浦さんの助言をいただきたく存じます。
改めまして、このようなお気遣いをいただき、本当にありがとうございました。今後もより一層の努力をして、お返しできるよう精進してまいります。
どうぞお身体を大切になさり、ますますご多幸の日々がお続きでありますよう、心よりお祈り申し上げます。

と嬉しい、素晴らしいメッセージが届きました。心に届く、響く経験を演出できたことにやりがいを感じました。山本さんにも感謝です。

【埼玉大学にて学生向けの講義時 登壇メンバーで】

私が、山本さんを登壇メンバーとして声をかけた理由は、きちんと収益を出していること。起業即、資金調達が流行り物になっている風潮に首を傾げていて、利益をきちんと出す、儲けてなんぼとはっきり言ってくれる山本さんの感覚は、起業するにあたり忘れてはならないキーワードだと思っていたことから打診をしました。当日、山本さんからも、同様に儲けなくてどうすんの?という言葉を聞きました。

◆近未来に向かって考えていることについて

平田牧場さんの本社工場がある、山形県酒田市にも一緒に行った、山本さん、その時は、美味しい美味しいを連発。また食べたいが印象に残りました。ただ食べる人?と思っていましたのが昨年の秋、そこから今夏には、一緒に何かできませんか?やりたいと思っています。という提案に変わっていきました。なんと嬉しいことに。その時の写真を以下に。平田牧場の新田さんに、ブランド価値をデリハックユーザーに伝えたいのです。とはっきり。メニューイメージ、進め方を話す、山本さんにはただの食いしん坊の姿はありませんでした。その後も打ち合わせが続いていると聞いていて、何かしら、大好きな平田牧場さんとのコラボがスタートできると嬉しいなと思っています。

平田牧場さん以外にも、ラーメンチェーン他いろんな飲食店、食品メーカーとのコラボを企画中であり、FC加盟店を巻き込んだ大きな取り組みに成長していく予感を感じています。

そこに、新卒、フリーランスの際に経験してきた、エンタメ系の要素や、SNSを活用することも近々企画しています。同社資料にあった、【いつまでも良い意味で大人にならない柔軟な考えでアグレッシブにどんなことにも挑戦していきます。】を体現していますね。

さらなるチャレンジとして、海外事業も検討中だとか。料理人でもない、何者でもない自分が、食を通じて海外で事業を作っていくことに興味が湧いているそうです。【儲けてなんぼ】の感性を大事に日本で海外で活躍される山本さんに注目し、応援したいと思います。

【2023年6月平田牧場の新田さんと】

◆山本さんがデリハックをFC展開をする際の恩人。宮嵜さんにコメントを

山本さんが宮嵜さんのYouTubeを見て突撃。その時のエピソード、山本さんについて語っていただきました。

①宮嵜さんのYouTubeを見て、山本さんの突撃訪問があったそうですが、最初に会った際の印象をお聞かせください。
山本社長から最初にご連絡いただいたのは2021年4月だったかと思います。私がYouTubeのホリエモンチャンネルとM&Aバンクに出演しているのを見られてFacebookのメッセンジャーにてご連絡をいただきました。その当時、山本社長は代々木で1店舗ゴーストレストランの運営と岡山でウォーターサーバーの飛び込み営業をされていて、「絶対にゴーストレストラン事業は伸びるからフランチャイズ展開のやり方を教えて欲しい!」と強くお願いされました。私も熱意が何となくは伝わりましたが、思い付きレベルの気持ちなのか、本気でやりたいのかを早めに知る為に、①株式譲渡なしで今後も軽くご相談②株式を30%私に譲渡して本気で一緒に日本一を目指す。のどちらかを選んで再度ご連絡ください。と初回面談でお伝えしました。今考えると私も初対面なのに何て荒っぽいご提案をしたなとは思いますが、当時コロナ禍でゴーストレストラン業界は急拡大、大勢の新規参入がありまさに群雄割拠の状態でしたので、ボチボチご支援しても仕方がないし本気で最速、日本一を目指す思いを持たれている人でないと生き残れない。という思いからのご提案でした。しかし山本社長からすると初対面の人に株式30%を渡してくれと言われてドン引きして混乱されたと思います。やはり初回のご面談から1ヶ月、2ヶ月とご連絡がなく、私もそこまでの縁だったんだろうな。ドン引きされたんだろうな。と思っていたところ約3ヶ月後に再度ご連絡があり「ぜひお願いします!」と言っていただいたので、こちらこそよろしくお願いします。というのが馴れ初めでして、前置きが長くなりましたが、最初にお会いした時の印象は、愚直でスピード感があり根っこの部分が商売人気質、誰に対してもノーと言える、興味がある事のみお話を聞かれる(いい意味で)という印象でした。

②デリハックでの山本さんの仕事ぶりについて宮嵜さんの感じるところを教えてください。
非常にスピード感があり、レスポンスが早く、事業意欲が旺盛で自分の報酬などほとんど興味がなく(今でも月20万円の役員報酬)一見謙虚で、同時にしっかりと相手の本音を見抜こうと考えられている。また社員に対しても雇用しているという認識ではなく対等のパートナーという意識を持たれていて、責任感を共有しながら最大限の能力を引き出されようとされているように感じます。

③山本さんの魅力、特殊能力について教えてください。
魅力に関しては、外見の通りすごく大らかで包容感があり、敵をつくらない。気付いたら無敵、また年齢、経験、社会的地位が上の方に対しても確りとご自分の考えを伝えることができるので、遠陵なく色々な方をお繋ぎしやすいです。
特殊能力に関しては、ご興味があることに絞られますが映像記憶が先天的にできるようです。高校野球がお好きでして例えば2015年の大阪桐蔭のエースは?1990年、夏の甲子園の優勝キャッチャーは?1988年の宇部商業高校の戦績は?また食べ物に関しても2年前に恵比寿で食事したエビフライの金額と産地は?など2秒ぐらい考えるのではなく見たものを映像として思い出して答えてくれます。
色々な方面で魅力的な山本社長です。ぜひ皆様ともお会いしていただけたらと思います。

【2022年7月私の左2人目が山本さん最後列で両手を挙げているのが宮嵜さん】

◆最後に山本さんに、事業のこと、宮嵜さんのこと、私のことについて語っていただきました

■宮嵜さんへのコメント

いつも大変お世話になっております。よく漫画やドラマなどで「会う人で人生は変わる」なんて名言を聞いたことがありますが、私のサクセスストーリーは全て宮嵜太郎さんとの出会いが全てでした。何者でもなかった自分が宮嵜さんとの出会いで全てが変わったと今でも実感しております。連日連夜事業固めのために、遅くまで時間を取ってくださり、時には深夜遅くに叱咤激励の電話を頂いたりと、そんな環境が自分を強くし、人として、経営者として1段階上に登らせてくれたと実感しております。こんな自分なんかのために本気できてくれる人は何人いるんだろう?と考えたらそう多くはありません。そんな宮嵜さんからは今も沢山のことを学ばせて頂いております。その中でも特に印象的なのが「わかりやすく伝えること」です。相手にわかりやすく伝えることは、自分の事業を知ってもらう上でとても大切なことです。私もまだまだ勉強させて頂いております。これからも1歩1歩愚直に精進していきますのでご指導ご鞭撻よろしくお願い致します!

■杉浦さんへのコメント

いつも私なんかを可愛がってくださり誠にありがとうございます!宮嵜さんから「凄い人がいる」ということ常にお聞きしており、私が凄いと思う宮嵜さんが凄い人ってどんな人なんだろう?というのが最初の率直な気持ちでした。杉浦さんには多くのお繋がりとご縁を頂き、先日も大学での授業の講演の機会を頂き、私の夢が一つ叶いました。杉浦さんにお会いさせて頂くことで、まだまだ自分は何者でもない。愚直に真摯に真面目にビジネスをしていくんだ!という気持ちにさせて頂けます。真っ直ぐに進んだ道をぶれずに行くためにもこれからもご指導ご鞭撻よろしくお願い致します!

■今回の文章への感想

まず初めに私のことを記事にして頂き誠にありがとうございます。改めて、私自身はまだまだ何者にもなれていないひよっこ経営者です。ただ、心に秘めている野心や行動力は世界の誰にも負けていないと自信を持てています。人との出会いで運命が変わることをもっと自分は色んな方に伝えていければと考えております。事業の方では、もっとこの日本の食の良さを改めて日本中にデリバリーを通して伝えていくのが使命だと感じております。こんな美味しいご飯があったんだ!というようなグルメを食卓へ届けていきたい気持ちがあります。辛い時、悲しい時、嬉しい時、楽しい時、そんな一つ一つの瞬間に食事も寄り添っていくものだと考えています。人の心を食事で元気づける。そんな気持ちをこれからも大事にして精進して参りたいと思います!

ますます楽しみな山本さんでした。インタビューへのご協力を有り難うございました。