第112回ご縁結びのコーナー 株式会社ウブン 森岡 健太郎さん 〜強烈に仕事と向き合って来たからこその素晴らしい笑顔 お客さんの喜びを真に追求することを大切に〜

ー杉浦佳浩

第112回ご縁結びのコーナー 株式会社ウブン 森岡 健太郎さん 〜強烈に仕事と向き合って来たからこその素晴らしい笑顔 お客さんの喜びを真に追求することを大切に〜


2024年 05月 02日

株式会社ウブンのHPはこちら。

森岡さんのラジオ出演『森清華のLife is the journey』2023年1月放送。

ラジオ出演時にまとめた記事はこちらです。

私が書いた、【Amazon Boutique Agencyって何?ウブン社の正体】Wedgeオンライン2021年5月

月曜日の朝、自宅を出て、帰宅するのは金曜日の深夜、毎日会社に寝泊まりするほど働く。世に言うブラック企業、その言葉がまだなかった時に、徹底的に仕事に向き合った、同時に自分にも。私もここまで働いた経験はありませんし、ここまで働くと体も壊す、推奨をしたい訳ではありませんが、仕事に必死になることは大切なこと、少しやってみて、これは自分がやる仕事ではないと言って、第二新卒化するのも自分の人生ではありますが、仕事はやるべき時にやるべきことをやり切る。それをたくさん経験して初めて仕事への知見も溜まり、楽しさを見い出すことができる。今回の森岡さんは、厳しい仕事環境で、圧倒的な経験をし、問題、課題に感じていたことを今の事業、会社運営に活かして、かつ 会社を起業当初から成長軌道に乗せ、イキイキした社員メンバーをチーム化している経営者さんです。会社員時代にフォーカスしつつ、現在の会社について、さらに未来についてもお聞きしました。

【森岡さんHPより】

◆子供時代の森岡さんから今に通じることが見えて来ました

・2006年に⼤手ネット専業代理店オプトに入社。営業職に従事し、代理店業務を経験。
・2011年新会社のPlartformIDに創業メンバーとして参画しメディア事業の立ち上げを経験、営業統括として同事業を推進。
・2015年⼤手通信会社とのJVで新規事業の推進および流通小売事業主を支援。
・2016年子会社のDot metrix社の代表に就任し経営に従事。その後独立し、株式会社ウブン代表取締役に就任。

森岡さんのプロフィールをください。とお願いすると上記が参りました。この分量の少なさだけでも、自分を大きく見せない、飾らない、そんなところが見えてきます。もう少し、子供時代について聞いてみました。

生まれは千葉県船橋市、育ったのは同じく佐倉市。3歳から18歳までを過ごします。田んぼしかないようなエリア、勉強嫌い、宿題やりたくない、玄関の外にランドセルを放り出して、日が暮れるまで、空き地で野球やキックベース、自分の秘密基地を作ったり、森の中に入ってカブトムシ、クワガタを採りに行くという典型的な田舎の小学校時代。泥んこまみれの服で家に帰るので家に入る前に着替えるのが習慣で、2年に1回は洗濯機が壊れるほどの泥んこぶり。活動的だったことがわかります。

ガキ大将だったんですか?の問いに、そうではありませんでしたと答えが返って来ました。小学校の途中からサッカーチームに入り、大活躍、40名ほどのメンバーの中で、常に、レギュラーであり1番か2番の評価だったそうです。声を出すタイプではありましたが、ガキ大将というより、主張をするタイプ。こだわりが強い方で、融通が利かない部分もあったと話してくれました。周りが動かなくても自分一人で動き、周囲に流されなかったそうです。高学年になっていくうちに、中学校の人たちと会って、知らない人とも仲良くできた、高校生の頃には社会人の人たちと仲良しになり、そのコミュニケーション力が今の仕事・事業にも活きていると感じます。私も森岡さんと話していると心地よく身を乗り出したくなる感覚があります。

【2023年12月納会にたった一人お招きを 感謝です】

◆経営者を目指す、そのポイントは2つの理由から お父さんと就職活動から

小さな時からお父さんに、18歳になったら、家をでて自分で生活しなさいと何度も言われて育ってきた森岡さん、自立するという意識は早めに目覚めていました。加えて年上の方々と仲良しになる技術も持ち合わせて、知らない世界を見聞きすること、行ってみることにも興味関心があり、地元の先輩たちが高校を出て社会人として自活する姿を見て、自分もそうなるのかな、と思っていました。

経営者になるために、大学に行く選択肢を選んだことも大きいと話してくださいました。その進路には友人の死があったそうで、ある時期、人間いつ死ぬかわからない、虚無感に苛まれ、後悔ない生き方を選択をしよう、社会人にはいつでもなれる、知らない世界をどんどん見にいこうと大学入学を選択します。

ご実家からの毎月の仕送りは5万円。これではやっていけない、大学時代住んでいた厚木から、渋谷に出ていき、アルバイトを始めて、持ち前のコミュニケーション力で大いに大学生活を謳歌していたそうです。

大学生活を送りつつ、会社員、サラリーマンの人生構造を考えて行くうちに、就職活動をして、その先の人生40年がこの期間で決まってしまうという恐ろしい制度だと思うようになり、たった一度の選択で人生を左右するというこの大きなリスク、一つの会社に縛られてしまうことへの違和感を感じる様になっていました。

その頃に、自身の方向性を決める社会現象が森岡さんに飛び込んできました。それがIT企業経営者の事件やチャレンジングな動きでした。ホリエモンのライブドア事件や、楽天 三木谷さんの球団買収劇。社会人になって10年そこそこ、30代の経営者が大きなことをやっている、これは自分もITに関わる仕事に関わって行こう!と考えるようになり、ITに関わる事業で将来 経営者になることを決意するに至ります。

20歳を過ぎた頃から、経営者になるためのスキルを身につけられる企業を探し始めた森岡さん、経営コンサル業界かIT業界の2択で考えていたそうです。自分自身の強みであるコミュニケーション力は多様性のある業界で活きると思っていたところ、経営コンサル業はそうでもないなと感じ、IT業界には多種多様な幅広い人が集っていることを理解、そこでIT業界を深堀すると、ハード、ソフト、広告と事業ドメインがあることを学び、その中でも個人のスキルが一番必要だと判断した、広告業界を目指すことで早く経営者なれる経験積める会社を探そう考え、1番手のサイバーエージェント社ではなく、伸び代のある2番手のオプト社に入社を決めます。また同社の雰囲気にもフィット感、自立感、社交性を感じたそうです。


【離島やお遍路にもご一緒くださっています】

◆社会人になって この経験が起業へ大きな意味をもつ

2番手は1番手の何倍も努力しないと勝てないと、そう思って入社した森岡さん。なかなかその判断も素晴らしいのですが、さらに厳しい道を選択します。

月曜日に自宅を出て、帰宅は基本、金曜日。その生活をスタート、気づけば1年後に50%程が退職の道を選択する中、2年目には、リーダーの役割、責任を持たせてもらう立ち位置になっていました。自身でも成長の実感を持ちながら。

入社当初の3ヶ月は、不動産業界向けのセクション、本配属もそのままが通例のところ、人事の人に、一番厳しい花形の金融業界向けのセクションに希望を出します。人数枠が一杯だと人事から回答がありましたが、持ち前の運の強さ、一人退職が出た関係で、希望が叶います。そこから前述のような毎日。そこには、鬼軍曹レベルではなく、もっと手強い、【鬼将軍】のような上司の存在。仕事の手順や内容を教えることもなく、とにかく企画をだせ!と言われ詰められる毎日。

退職は考えなかった?とお聞きすると。考える余裕すらない毎日。その日を生き抜くことで精一杯だったそうです。

こんな必死の状況は、担当先にも伝わる。持ち前のコミュニケーション力も拍車がかかり、クライアントからまずは森岡さんに相談が来るようになっていき、大きな案件の受注ラッシュとなっていきます。3年経過すると、クライアントにアドバイスをするような立ち位置に。全ての企画について、森岡さんを通じて、相談が舞い込み自身でやるところ、他社に投げるところを事前に把握できる立場になっていました。

インタビューをしていて、何度か出てきた言葉『自分は守られている』、これは言い換えると自分は運があるに近いと感じました。そもそも運があると思っているから、そう思っている人が寄ってくる、そしていい仕事ができる。大切なキーワードも森岡さんから発見することができました。

その後も、事業の立ち上げ、数字化、気づけば立場も、本部長、子会社代表、と実績と共に肩書きも自身の独立に近づく立場になっていき、2015年に退職を決意。この決意だけ、どんな事業を主業にするかを決めずでの会社登記となります。

【ラジオにご出演くださって】

◆起業後の成長率が半端ではないウブン社 

初年度の売上→2期目が10倍の成長、その後、2倍→2倍→2倍となっているのがウブン社。成功報酬型でクライアントと向き合っているので、結果が出ていなくても売上が成立する広告代理店モデルでの事業ではないことが一番お伝えしたいところ。事業モデルは後述いたしますが、こんなスピードで成長するのも驚異的ですが、当初からこの成長を予見できるほど自信満々というよりは、何をするかを決めずの独立。本格的に事業を決める前は、個人事業主として一人でも生活できるかどうか?一人で仕事をきちんと回せるか?自信を持てるようになる期間として、周囲の企業のお手伝いをやっていたそうです。

現在も右腕としてご活躍の取締役の笠井さんが最初にジョインをして、D2C企業に出向、CMOとしての腕を磨いてウブン社に戻ってこられたタイミングの2019年に、現在のアマゾン事業(アマゾンブティックエージェンシー)にフォーカスすることに意思決定します。

当時からやらないことを決めての事業をスタート。これも大きい。私がご紹介のところにも、引き受ける受けないの意思決定が明確だったことを思い出します。クライアント事業の成長に寄与できない先とは引き受けないということを最初から打ち出していました。

・ニーズがあることが明確→アマゾンで売上を最大化したいがどうすれば良いかわからない
・ニッチな市場→今となってはかなり大きな市場ですが当時は競合も少なく勝ち筋が見えづらかった
・アマゾン社との互恵関係の構築→アマゾン社主催のセミナーへの登壇が常連化しているのも大きい


【ウブン社のHPより】

やらないことをたくさん決めたからこそ今がある。ビジネスの王道を感じる森岡さんに共鳴するのみです。


アマゾンに特化することで、アマゾン社からの信頼、そこに出品しているクライアント社からの信頼双方を得ることができて、今の売上に繋がります。クライアントの売上が上がるとウブン社も成長する。当たり前というとそうかもしれませんが、IT系広告代理店の業界ではそこがそうでもないというのが私の感覚です。いまだに営業接待がまかり通ったり、広告出稿予算に興味ばかりが行く代理店が本当に多い。結果にコミットしないそこに嫌気をさしているクライアントも多いと聞きます。

ほとんどのクライアント社が継続してウブン社と取引をしているのは、良い意味で、一般的な広告代理店とは真逆の戦略を取っているからだということ。本当に楽しみです。

【世界遺産大峰山修行に御子息と一緒に】

◆実態のともなった事業成長未来に向かって
大手企業を中心にクライアントの数が順調に伸びているウブン社の未来について森岡さんに聞いてみると、

2つのテーマに回答がありました。

一つは、日本には数多数える中小企業メーカー、EC販路についてはまだまだマーケットはこれからと見ています。がしかし、クライアントと向き合う工数は大手も中小企業も同じ、今のままだと対応は厳しい。しかし、省力化、AI技術の進展で近い将来、工数が圧倒的に減少できる分岐点が来るはず、そうなった時には、全国の中小企業へのお役立ちに繋げて行こうと考えています。同時に地方にいる働き手の主婦層の力も発揮できる事業構築にもしたいと語ってくださいました。

もう一つの未来への扉は、アマゾンECプラットフォームが世界に通じているということ。米国でも欧州でも、もちろんアジアでも、非常に安いコストで、海外販路を手にすることがもうすでにできている。ここには今の事業レベルではないもっと大きな可能性を感じていて、日本の素晴らしさ、プロダクトを世界に発信できる展開を構築していこうと想いを巡らせていらっしゃいます。

日本の未来のためにも本当に楽しみ満載というところです。マーケティングとITがクロスし爆発的なお役立ちがウブン社にはあると感じている次第です。

◆ウブン社の取締役、笠井さん、山下さんと秘書役の藤田さんにコメントをお願いしました。
①森岡さんの仕事を通じて感じてこられた魅力・実体験についてお聞かせください。

②ウブンという会社についてここが強いところ、面白いところ、今後強化していく必要があるところについてお聞かせください

上記2点について。

◉取締役 笠井 慎也さん
①の質問について
・必ず形にする力。大きな事でも臆せず言葉にして、その言葉を実現するための行動力、コミット力は周囲を惹きつけるだけでなく、私自身を含めて周囲の考え方や行動を変える気付きを与えてくれます。
・応援される人間力。成功体験や環境に驕る事なく、礼節を大切にし傾聴しながら、台風の様にどんどん周囲を巻き込んでいくので、結果的にどんな場でも円の中心にいる存在だなと感じます。

②の質問について
・事業ありきではなく、成長や自律といったUI9の価値観に共感してくれているメンバーがジョインしているので、ただただ決められた事をやるのではなく、各自のミッションや業務に責任を持ち、より良くするために考え続けられる組織が強みかと思います。

◉取締役 山下 禮美さん
①の質問について
以前まだほとんど形になっていない構想のみの事業に着手しようとした際に、体外的にさも実績があるかの如くある種強引に事業を進めた事がありました。
呆然とすると共に、ある程度強引な進め方でないと事業化には至らないと勉強になりました。
スポンジのように全てを吸収する力をもっています。多くの人に触れ、たくさんのインプットで自身を高みへと昇華させようとする行動には頭が下がります。
人は人でしか磨かれないというのは森岡くんのことを指していると思います。

②の質問について
完成することは大きくなってもないのかもしれませんが、まだまだ未熟な組織体なので、作り上げていく所に面白味を感じます。
組織運営をするにあたって、「したほうが良いこと」はとても多く、全てを実施することは出来ない中で
取捨選択ができるウブンとしての根幹が明示できている状態にはまだ至っていないと感じています。

◉アシスタント 藤田 倫子さん(森岡さんの秘書的役割)
①の質問について
昨年7月からウブンにジョインし、森岡さんのアシスタント業務についています。
ガガーッと周りを引っ張っていくような場面もあれば、そんな部分まで着目しているのか!?という細やかな一面もあったり、担当して9か月ですが、まだまだ知らない一面があると感じています。

細やかな一面で思い浮かぶのは、入社当初から「やりにくい部分はありませんか?あったら遠慮せずに言ってくださいね。」と折に触れ声がけいただいたことです。
業務の特性上、アシスタント側から「どうすればボスの業務が円滑に進むか、業務がやりやすいか」を確認し試行錯誤することはあっても、ただでさえ多忙な中、こんなにアシスタント側に気を配ってくださるボスもめずらしいのではないかと思います。時々「それは本当に気にしすぎですよ」ということもあるので、もっと社長っぽく、ドンッと構えていてくださいと思う場面もあります笑

◆今回のインタビューを通じて、最後に森岡さんにコメントお願いしました。

【地元の先輩 一柳さんの感謝の会に一緒に】

杉浦さん、大変ご多忙な中、こんなに素晴らしい文章をお気持ち込めて書いていただき、誠に有難うございます、、!(大変お恥ずかしい限りです)
杉浦さんに初めてお会いさせていただいたのが、2020年9月15日、銀行のご担当者様を介してご紹介いただいたこと、今でも鮮明に思い出されます。
お会いしてからすぐに、沢山のご縁、機会に恵まれ、会社、事業はもちろん、個人、人としての多くの学び、気づきをいただき、とても嬉しく、楽しく、大変感謝しております。今回のインタビュー、そして文章を読み、起業してから今日まで一瞬だったように感じていましたが、「あんなことあったな」や「あの時、あの人に助けてもらって大変感謝だな」といった出来事、記憶が蘇り、感慨深く、また「守られている=運がある」ということにも気づくことができました。
今、当社が成長できていることも、私自身が毎日楽しくエネルギッシュに活動できていることも、周りの仲間、身近な方々に支えられて今に繋がっているんだなとひしひしと実感しました。
今まで以上に周りの方々への感謝の気持ちを持ち、礼節をもって、恩返ししていきたいと強く思います。
この度は貴重な機会、このような気付きの機会となり、大変有難く、嬉しいです。
いつも本当に有難うございます。

と、森岡さんにコメントをいただきました。どこまでも爽やかで、常にワクワク感がありお会いしていて楽しい素晴らしい方であります。
長いお付き合いになればと願っております。この度は有り難うございました。