覚悟のある人と歩もう。自分も同じく。

ー杉浦佳浩

覚悟のある人と歩もう。自分も同じく。


2024年 01月 08日

【今週の自戒】

覚悟のある人と歩もう。自分も同じく。
平成24年からちょうど12年、辰年が
巡ってきました。
当時いただいた年賀状の写真を見て
なぜか涙が出ました。
左側にある文字
飯室渓 總一 雄哉とあります。
年賀状の送り主は、
比叡山天台宗大阿闍梨の酒井雄哉先生です。
真ん中の金文字が『飛竜乗雲』とあります。
飛竜乗雲とは、
竜が雲に乗って空へ舞い上がるという意味から
時代の流れに乗って、英雄や賢者が才能を発揮することのたとえ
当時送られた私からすると、背筋が伸びる
ビシッとしたことを思い出します。
まさに『飛竜乗雲』のように
才能を発揮する人とそうでない人
その典型的な双方の人を
新年早々に面談することになりました。
そうではない人、自分の言い分、自分が楽な方へ楽な方へと
羅列する、言い訳のオンパレード、あまりにひどいなと感じ
今後のお付き合いをしないことを宣告しました。
逆に才能を発揮し続ける人、話していて
全く曇りがない。数年ぶりにお話を聞いていて
事業へのコミット、結果がかなりパワーアップ
まさに『飛竜乗雲』、すぐに次へのアポイントも
決まり、こちらもワクワクが止まらない。
双方の人の違いは、まさに覚悟、
仕事への覚悟の差が全く違う方向に。
小手先の仕事ぶりの人とはどんな一流どころであっても
仕事はしない。
そんな覚悟を持ってやっていこうと
酒井先生にまた思い起こさせていただきました。
『飛竜乗雲』、覚悟を持ち、
覚悟ある方々と一緒に。
今週も
よろしくお願い申し上げます。
酒井先生とお会いした時に
高倉健さんが悩み事を持って相談に
来ている話を聞きました。
当時、高倉健さんでも悩みあるんですか?
と聞くと、先生は、あるさ〜とニッコリ。
では、私の悩みなんてちっちゃいもんでしょうか?
と尋ねると。ちっちゃいさ〜
と笑顔で答えてもらいました。
良い思い出です。。。。
【覚悟】
幻冬舎社長、見城徹氏の心に響く言葉より…2014年11月10日、俳優・高倉健が永眠した。
高倉健死去に際し、所属プロダクションは彼が生前心に刻んでいた座右の銘を発表した。「往く道は精進にして、忍びて終わり悔いなし」
なんと美しい覚悟だろうか。

高倉健は映画「南極物語」(83年公開)のオファーを受けた時、寿命を確実に縮めるであろう過酷な仕事を引き受けるべきか、決断を逡巡したそうだ。
迷いの袋小路に入り込んだ高倉健は、天台宗比叡山・酒井雄哉阿闍梨のもとを訪ねた。
酒井雄哉阿闍梨は、「千日回峰」と呼ばれる荒行を2回も達成している。
千日回峰の道程を聞くと気が遠くなる。
7年間の期限のうち1000日間を使って、比叡山の各峰を1日30キロのハイペースで踏破する。
700日の行程が終わった後には、9日間堂内に籠らなければならない。
この間、なんと食事も水も一切口にできないだけでなく、眠ることも横臥することさえも許されないのだ。
途中で命を落としても不思議はない恐るべき荒行を、雄哉阿闍梨は2度もやり遂げた。

その雄哉阿闍梨が、高倉健に先の言葉を送った。
高倉健は「南極物語」の長く過酷なロケに臨むにあたり、死を覚悟したのだろう。
悲壮な覚悟で千日回峰の如き厳しい仕事をやり切り、高倉健は日本映画史上に残る名作「南極物語」を完成させた。

僕はいつも「苦しくなければ努力じゃない」「憂鬱でなければ仕事じゃない」と口を酸っぱくして言っている。
往く道は苦しい。
仕事は憂鬱なことだらけだ。
苦しさと憂鬱に耐えて耐えて耐え抜き、精進を重ねて仕事をまっとうする。
暗闇の怖さにおののかず、思い切ってジャンプする。
こうして生が終わり、死を迎えれば悔いは少なくて済む。

一度この道を往くと決めたのならば、圧倒的努力によってとことんやり切る。
妥協すると決めたからには、とことん妥協して圧倒的に辛酸を嘗める。

人間はスーパーマンではない。
哀しみながら、傷付きながら、自分自身と向かいあうしかないのだ。
苦難に耐えることはあっても、人に安目を売らない。
やせ我慢を通し切る。
安目を売って楽をし始めたら、人生はバーゲンセールのように薄っぺらくなってしまう。

この身から噴き上がった血液を使って、僕は自分の旗印を染め上げようと思う。
血染めの旗を空高く掲げ、死へ向かって決然と歩んで行きたい。

『たった一人の熱狂』双葉社

「往く道は精進にして、忍びて終わり悔いなし」
これは、大無量寿経というお経の中にある言葉だという。
どんな苦難に出会おうと、それは自分を高めるための精進であり、たとえ、忍んで耐えるだけで終わってしまったとしても、悔いはない。

この道しかない、と覚悟を決めた人は強い。
逃げ道を考えることがないからだ。
そして、この道をとことん深く掘る。

「一燈を提げて暗夜を行く。暗夜を憂うることなかれ、ただ一燈を頼め」(言志四録)
暗夜すなわち、今、自分の置かれている厳しい状況を嘆いても仕方がない。
自分の持っている一燈を頼りに、覚悟を決め、迷わずに、ただひたすら前に進むこと。

覚悟を決めた人は、強く美しい。

上記の【覚悟】については人の心に灯をともすより引用しています。