第106回ご縁結びのコーナー 株式会社スマテン 都築 啓一さん 〜自分の限界を超えていく。縁と運を大切にしていく素晴らしい経営者さんなんです!〜

ー杉浦佳浩

第106回ご縁結びのコーナー 株式会社スマテン 都築 啓一さん 〜自分の限界を超えていく。縁と運を大切にしていく素晴らしい経営者さんなんです!〜


2023年 11月 12日

スマテン社のコーポレートサイトはこちら。

りそなCollaborareの岡目八目リポートにも記事が掲載されました。2023/9/21

お会いする前とお会いした後でこれほどギャップを感じたのも珍しい。建物防災点検のDXを推進する会社とお聞きして正直ピンときておりませんでした。しかし、初めてお会いした際に、これは社会的インパクトが凄い!世の中へのお役立ちが大きい!と久しぶりに唸った。それが今回の都築さんです。地に足がついた経営者という感覚。ご紹介した先々の方々から絶賛していただいて、私も嬉しい限りです。その都築さんのこと、会社のことを今回はお伝えしたいと思います。

【最近の都築さん】

◆トライアスリートでもある都築さんはストイックすぎます!

最初に都築さんのプロフィールについて。(ご本人から提供)

生年月日:1990年3月28日 出身:愛知県碧南市 大学中退後に飲食店を開業。2011年の東日本大震災の復興支援をきっかけに、太陽光発電の事業に参入し自然エネルギー普及に務める一方で、防災・消防業界に社会課題を感じるように。消防業界のアナログな部分をITの力でアップデートすべく、2018年に株式会社スマテンを設立、代表取締役CEO就任。

インタビューの最初から、昨日もトライアスロンに出てきました!と笑顔でスタート。大会に出た翌日、しかも朝イチから元気そのもの。先輩経営者さんから誘われたのが始まり、スポーツで得意なことは何もなかった、自分を追い込むのが好き、と笑いながら経営者としてストイックさを追求する姿勢をトライアスロンへの参加からも感じます。ご本人から、練習をコツコツしないと結果は出ないとキッパリ。地道にコツコツの積み上げは事業にも通じると話してくれました。トライアスロンを通じて、普段会えないような経営者にも会える、しかも1日中、ご飯会ではわからない側面も見える。旅もできる(全国で大会がある、世界でも)、家族とも行ける(一緒に大会へ)と副次的効果もありつつ、メンタル強化、体力強化、普段の行動力へも好影響と良いこと付く目だそうです。

◆中学生の時には起業を決意していた。家業は継がない宣言済み

愛知県の地元で、都築さんが4代目にあたる大型自動車整備工場兼自動車販売事業をご実家は生業だそうです。お父さんから将来どうするんだ?と中学の時に質問され、『継ぐ気はないですよ』とキッパリ。お父さんから、やりたいことがあるんだったらやれば良いと、都築さんにレールを敷く感じもありませんでした。学生時代の自分ってどんな感じでしたか?の問いに。中途半端な学生。勉強でもスポーツでも、他人に勝るものはないと思っていました。このテストは絶対に100点!と自信満々と思ったら、70点ってことが普通に。何か燻っている感じの学生時代、そんな流れで大学に入りました。しかしここで景色が変わります。プロサッカーのゴール裏で応援する、強烈に飛び跳ねるくらいに、そんな趣味を持ち始め、とにかく大きな声で応援しているうちに、サポーターの人たちから可愛がられるようになっていきます。声が掛かった人に誘われ、海外へバックパッカーに、さらに飲食店経営にも乗り出すことに。このサッカーサポータを趣味にもったところから何かスィッチが入り経営者人生が始まります。

◆起業後の経営者人生 サラリーマンになる選択肢はなかった

時系列で経営者としてのトピックスをまとめてみます

・19歳で起業し24歳まで飲食店を運営し赤字になったことなし。事業を無償譲渡

・東日本大震災の時、何か突き動かされたように、現地へ復興支援のボランティアに 原発30キロ圏内まで

・社会的意義と経営の相関を考えるようになり25歳で太陽光発電の設置事業を開始

・福祉関係にも上記事業と並行しながら参入、就労支援目的のグループホームを運営

・海外の防犯カメラを自社ブランドとして国内で販売する営業会社を立ち上げ ここで電気工事業界の実体に触れる

・さらに26,7歳で消防点検の会社を立ち上げる

30歳までにこれだけの会社や事業を立ち上げて、全て黒字化しながらも、都築さんの中では何かモヤモヤしていたそうです。

太陽光発電事業と簡単には実行実践ができない事業(簡単に立ち上がるものでもない)、土地の選定から設置工事等々たくさんの専門知識が必要になるのですが、都築さんは、知らないビジネスでも可能性があれば突っ込んでいく、やりながら組み立てていく、スタートがまず肝心、自分は能力があるとは思わずに、優秀な人材をいかに集めてくるか?知識、経験をもった人々を集めた方が早いそこができるかどうかでスタートするかを決めているそうです。勝てるビジネスをやるのが上手に感じました。

各事業の収益は上がっていてもアクセルを踏む気はしなかった、そこには大震災の影響が大きいと話します。あの時に感じた、衝撃、無常感、それは社会的インパクト、世の中にもっと役立つことは何か?大きなペインを探し続けていきます。自問自答を繰り返しているうちに見えてきたのが今の事業。消防点検の会社をやっている時に、かなり遅れているDXの環境、業界の常識(単価設定や業界構造、無駄が多い)は世間の非常識であることに感じ、ここの適正化をするとかなり大きな事業変革ができるのでは?そう思って検証していくうちにスマテンの事業が見えてきました。

【飲食店経営真ん中が都築さん 2010年頃】

◆スマテンの事業 圧倒的自力での顧客開拓力

当初は自社で利用するアプリを開発しよう、そうすればオペレーションコストの削減に繋がり、競争力も増すという思いからスタート。300万円の開発予算を想定していました。ベトナムでのオフショア開発に頼んだもののイメージどおりのものが出来上がらず、結局10倍以上開発に注ぎ込むことに。これでは自社利用だけでは回収するのに何年かかるのか?そこから同じような悩みを持つ同業者に販売しよう、そこから消防点検業者と防災点検発注者を結びつけるCtoC向けプラットフォームを2018年に立ち上げるものの、そもそもアプリと縁遠い人々、全く収益化は見込めず、2020年に今の形態の様に、BtoB向けのプラットホームヘ変更し快進撃が始まります。

それが上記のとおりの右肩上がり。私が素晴らしいと思ったのはこの伸びを、代理店や営業顧問に依頼して開拓したのではなく、自力でここまでやってきた点。ほぼ電話営業でここまで。そこには困っている人々に届けばきちんと事業になっている点もあるからだと思います。

アプリの使用料は、物件所有者や使用者、防災点検にいく電気工事業者、双方が無料である点も素晴らしい。

それが上記の様にビジネス形態が成立しています。使用物件を多数管理する管理する立場からすれば、紙だらけ、期限管理もままならない、しかし防災点検は法律で決まったこと。なかなか大変な作業と時間が掛かったいたものが、スマテンを活用することで圧倒的な削減効果があります。

電気工事業者も、面倒だった報告書作成が、スマートフォンで簡単にできる。空いた時間でもう1件現場に行ける、売り上げが上がり、事務労力の削減にも繋がる。

日本には400万を超える該当物件がある。これからまだまだ始まったばかりの大きなマーケットが動く予感です。というのも下記の資料をご覧ください。

点検だけでもこれだけあり、ここに一定の確率の修繕、設備の入換という工事が発生します。日本国内だけでどれだけのマーケットがあるか。しかも恐ろしく遅れた紙文化がまだまだ残ったまま。大きなペインがここにありました。

【二つ返事で大阪まで。そのスピード感は感動レベル!】

◆都築さんについて印象を 起業家の久世さんにも聞いてみました

たまたま、私のご縁で、ご紹介したお二人。今ではかなり仲良くしてくださっていて嬉しいです。その久世さんに都築さんについて聞いてみました。

久世さんの会社はこちらです。株式会社Arts Japan

①都築さんの印象について 今はどんなお繋がりでしょうか

お陰様で、定期的に食事に行ったり、県外にプチ旅行に行くような関係になりました。

印象としては、とにかくストイック。趣味がトライアスロンということもあり、「ちょっと今からコンビニ行ってくるわ!」みたいなノリで「週末バイク100km漕いでくるわ!」という言葉を使います。(笑)

最初の印象は、恐縮ながらにフィールドは違えど、僕と人生の歩み方が似ているなという印象でした。

それもあって、初めてお話しした時から言語化できない親近感が湧いていました。すぐに次の週ランチに行かせていただきました(笑)

②先輩経営者としてどんなところが素晴らしいか

本当に人生を通してやりたい事業と出会えたからこそ、マーケットの解像度が高く、覚悟が決まっているなという印象です。

今まで営業会社を中心に様々な事業を立ち上げてこられておりますが、今一つこれといった事業とは出会えなかった、と伺っていました。

今のスマテンの事業はポテンシャルの大きい市場と確かなプロダクトがあるので、今の自信はここから生まれているんだなと感じます。

また取締役の富澤さんが人格者という話はよく伺いますし、まだお会いしたことはないですが、能力の高い仲間が集まる経営者は本当に魅力の現れだと思います。

※ちなみに余談ですが、当社も元エイチームの経営企画のメンバーが半年前に入社し、直近取締役COOとして就任いたしました!

またお話させてください。

③都築さんと仲良くなって何が久世さんに影響を与えたか?変わった?

まず起業家が全て完璧である必要はない、ということです。

ありがたいことに、直近の当社は専門性の高いプロフェッショナルなメンバーが立て続けに入社し、会社が一気に前に進みました。

一方で、これといった突出したビジネススキルを持たない自分にコンプレックス?みたいなものを感じてしまっておりました。

※詳細は下記で投稿しておりますので、お時間があればご一読ください🙇‍♂️

https://note.com/takuma_kuze/n/n5aab9af4c067

今までは、各分野において一定のスキルセットや知識がなければ経営者はできないと思い込んでいましたが、それは間違いでした。

もちろん、常にインプットを行い、基礎的な水準は満たさなければなりませんが、開発、マーケ、デザイン、ファイナンスなど、全てにおいて専門性を持つことはよくよく考えたら不可能です。

その分野に強い仲間を集め、権限を与えて任せる、最終責任は自分が追う、その覚悟が決まったら怖いものは何もないなと感じました。

自分にしかできないことや、自分にしかない才能は必ずあるので、それをとことん磨くことがチーム拡大や仲間の苦手を補う自分の強さになると学習しました。

【2023年5月名古屋浅井会@岐阜 この時に久世さんを紹介】

◆スマテンを支える外部CFOの野田さんにもお聞きしました

株式会社クルー  野田さんの会社HPはこちらです

①都築さんと出会ったとき、その印象と外部CFOとして関わりたいと思った理由をお教えください

事業に対する熱量が凄い!というのが第1印象です。
真っ直ぐな性格と周りの意見の良いところを吸収していこうという姿勢、
真っ直ぐで素直な分、裏側でしっかりと支えないと、と思わされたのが関わりたい
と思った理由になると思います。

②都築さんの経営者としての魅力はどんなところですか?また関わる中で経営者として人として、何かエピソードとかございましたらお教えください。

常に事業のことを考え、良い事は取り入れ、反対意見でも聞く耳を持つ、片方で譲らな

い部分は強い意志で進めるところかと思います。

  • エピソード

     ・夜打合せしていた内容を朝4時ごろに「良い案出ました」とLINEがあり、

      この人寝ていないと感じたことがあります。

     ・答えのでないある事案で、私の考えが正であるかどうかわからない状態にも

      関らず、野田さんに任せる、といって一任して頂いたことがあります。

     ・議論の際、都築さん自身の方針と幹部・私の考えが異なったケースで

      反対意見を聞きつつ、「でも効果あるはずだから進めたい!」と言い続け、

      二人が折れたケースもあれば、自分の意見を言いつつ、二人の意見の方が良い

      と言って方針変更するケースもありました。

スマテン社のビジネスの素晴らしさを野田さんが見られた点からお教えください。

   建物管理者側の手間・コストを減らしながら、点検実施者の最適化を考えていける点
            単なるシステム(Saas)提供ではなく、営業力・オペレーション実施の実務要素も
            持ち、泥臭さを持ち合わせているところです。
            まだまだ成長過程でより良くしていきたいポイントが多々あり、成長余地しかない、
            変化が絶えないところも素晴らしいと思っています。

【2023年7月 村田さんに30代の経営者さんを紹介する夜会にて】

◆一万棟を超えてまだまだこれからと都築さんは話してくれました

現在23名という小所帯。この人数で1万棟に対応しているところが、DXのすごいところ。ご本人は自分で凄いと言わないタイプですので私が申し上げておきます。本当に素晴らしい。

スマテンがやっていること、それは、企業におけるノンコア業務を巻き取っていること。そこに自負があります。スマテンが成長することで、ノンコア業務が減っていく。加えて、電気工事業会の生産性も上がっていく。

ここに留まらないのが都築さん。ノンコアで親しくなっていく顧客群・企業群のコア業務に同アプローチできるか?建物管理という入り口から、総務が持つノンコアを業務を巻き取っていきながら【企業の面倒くさいを取っていくプラットフォーマー】を目指していきます。

200%成長を達成している都築さん、120%成長できないのであれば事業をやめた方が良いとキッパリ。今は心からやりたい事業に向き合っていることを実感していると話してくれました。社名にスマートが付いていますが、気合いと根性、そして優秀な仲間でますます発展成長されると確信しています。

最後に都築さんに今回のインタビューに関してコメントをお願いしました

『使命』とは何か

約15年前に起業して以来、自分の限られた時間(命)をどこに費やすのかずっと模索し続けておりました。20代の頃は、本当にやりたい事業が見つからずずっと悩み続けておりました。

そんな中色々な経験をさせて頂いた中でようやく自分が命を燃やせる事業が見つかりました。

それが今のスマテンという会社です。

僕自身、自分の人生を中途半端な人生だなとずっと思っていましたがようやく自分の活躍できるフィールドかつ自分の得意なことを発揮できる場所が見つかったと思っております。

飲食時代に出会ったコンサルタントに教えてもらった事があります。

『理屈ではない精神力』『爆発的な行動力』です。

ただの気合いと根性といえば、そこまでなのかもしれませんがこの2つを胸に刻んで生きております。

経営をしている中で、辛いこと、大変なことは沢山ありますが諦めずに行動し続けることで小さな光が見えてくると確信しています。

これからもどんなことがあっても諦めず、行動し続けていきたいと思います。

この度は、時間を割いてインタビューしてくださった杉浦さん、そしてコメントを下さった野田さん、久世さんには本当に感謝しております。

本当に沢山の人に支えられて生きていることを強く実感しております。

今回はこのような機会を頂きありがとうございました。

とどこまでもストイック。。。精神力、行動力、これから大きなマーケットへの挑戦が楽しみです。そしてご一緒できますように。インタビューの機会を有り難うございました。