流される人は 声がかかる人 頼られる人に

ー杉浦佳浩

流される人は 声がかかる人 頼られる人に


2023年 04月 17日

【今週の自戒】
流される人は 声がかかる人 頼られる人に

社外の仲間で20数年来の戦友みたいな人
転勤といえば2週間程度でどこへ行くかわからない
そんな会社員人生を30年ほど過ごしてきて
同じようなスケジュール感で
転勤ではなく社外の資本関係のない先へ転籍命令
今まで、会社の命令に従っていく先々で
期待値以上の成果を創ってきた
周囲ともすぐに関係性を構築しながら。
今回はさすがに凹んで、連絡が何度も私に。

次の先もなかなか面白そうな会社
過去の実績を見て所属企業も一定の考えで
紹介、声をかけたと理解できた。
その上、複数の会社や人達から、
声がかかり、頼りにされていることも
実際に動き始めている。。。
4月に入って2週間が過ぎて、3月末が嘘のように
考えを切り替え、新たな道を進もうと
気持ちも定まったようでした。

流される人って
根無草のようだけど、経験したことない領域が広がり
余白が広がるような感じがします。
声がかる人と楽しく、頼られる人で
ありたいと、思います。
今週もよろしくお願い申し上げます。

【「流される」から遠くへ行ける】
クリエイティブ・ディレクター、箭内(やない)道彦氏の心に響く言葉より…

僕は実はたくさんの失敗や挫折を経験してきました。
大学は3回も落ちましたし、就職してからも7年以上「自分の個性がわからない」と悶々(もんもん)としていました。
仕事のプレゼンで、自分の意見を押しきれず、悔しい思いをしたこともあります。
うまく自己主張できないし、やりたいこともわからない。
とことん沈んだときもありました。

…しかし、ある日、気が付いたのです。
「個性、個性というけれど、そこまで個性が大事なのか」
むしろ、
「つい、他人に合わせてしまう性格」
「相手を喜ばせたい性格」が個性なのでは…と。

僕は子供の頃から、人によく思われたくて、他人に合わせて生きてきたところがあります。
意見が対立しても、ケンカするぐらいならその人が喜ぶような返事をしておけばいいや、と考える。
だから優柔不断な態度をとるときもあります。
ある意味いい加減な生き方をしてきたと言えます。

ところがこの生き方が、社会に出てみたら意外と役立ちました。
人目が気になったり、人に合わせるということが、大人社会の人間関係では喜ばれるということに気がついたんです。
こんな話をするとネガティブ思考のようですが、そうではありません。

成り行きに従うからといって、相手の言うことに全部従うのではありません。
「相手の言うことを全部聞いて、それを何倍にも膨らまして返す」ということを心がけると、仕事がうまくいきだしました。
これが「クリエイティブ合気道」の要です。
合気道という武道は、相手の力が大きければ大きいほど、相手を遠くに投げ飛ばすこと ができます。
ここに、他の武道にはない面白さがあります。
この合気道の「相手の力を利用する」というワザが、あなたの仕事にも応用できるかもしれません。

『考える力をつくるノート』講談社

箭内氏は「クリエイティブ合気道」についてこう語る。

『仕事をしていて、いちばんうれしいのは「楽しそうですね」と言われることだ。
あるときから、たとえ楽しくない仕事でも、「なるべく楽しいフリ」をしていた。
本当は全然楽しくないときも、相当に楽しいフリをあえてした。
そうしているうちに、本当に楽しいのか、楽しさを演じているのか、自分でもわからなくなっていった。
あるときタワーレコードの「NO MUSIC, NO LIFE.」キャンペーンを手掛けることになった。
この広告の作り方は、ミュージシャンともう一人が登場するが、登場してもらうミュージシャンに、その人が大好きで一度会ってみたかった人を指名してもらう。
だから、広告に出てくる人たちは、みんな本当に好きな相手と仕事をしている。
「好き」という「相手の力を引き出す」(=クリエイティブ合気道)ことで、想像以上のパワーが生まれた。』

論語の中にこんな言葉がある。
《子曰く、これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず。》
孔子は言った。
たとえ専門の知識があったとしても、それを好きな人間にはかなわない。
好きな人間も、それを楽しんでいる者にはかなわない。

仕事にしろ、学びにしろ、最後はそれを楽しんでやっている者には誰もかなわない、ということだ。
「好き」と「楽しい」という感情はとてつもないパワーを秘めている。

人から「頼まれる」人生を送っている人は、一見すると「流されている」ように見える。
自分の意思が入っていないからだ。
しかし、その頼まれごとを引き受け続けると、その中に、「好き」や「楽しさ」を見つけることが容易にできるようになる。
つまり、どんな環境に置かれても、その場を楽しむことができるようになるということ。
すると、知らないうちに、自分が思ってもみない場所にいることがわかる時がくる。

『「流される」から遠くへ行ける』という言葉を胸に刻みたい。

上記の【「流される」から遠くへ行ける】については人の心に灯をともすより引用しています。