二兎を追うから一兎を得ることもある さらに

ー杉浦佳浩

二兎を追うから一兎を得ることもある さらに


2023年 01月 30日

【今週の自戒】
二兎を追うから一兎を得ることもある さらに
好きこそもの上手なれ
二兎を追う者は一兎をも得ず
その意味も理解しながら、
本日の写真、日本酒の二兎ラベルにある言葉
「二兎追うものしか二兎を得ず」
になんかジーンと感じるものがあります。
この言葉で思い出したのが
ある芸術家の方、文化勲章まで授与されて。
10数年前にお話を伺う機会がありました。
その道でも有名な方ですが、
とにかくお話が面白い、
経済界のお歴々の方々とも和気藹々で対話できる
素晴らしいと思いました。
人間的魅力も溢れている感じ。
芸術の世界、一筋でも十分よかったかもしれない
しかし、各方面でも繋がりがあり明るい。
ひょっとしたら芸術以外のことは
好きではなかったかもしれない
そんな仮説も立てながら、
たくさんの経験、好きなことを貫徹するために
好きではないことも同時にしていたように感じました。
今の時代は自分の会社だけで仕事が成り立たない
まさに変化の激しい時。そこを乗り切るには
多くの可能性に触れながら好きなことを伸ばす。
好きではないことも平気でこなしながら。。。
二兎ではなく、多くの兎を追いかける気概を
今週もよろしくお願い申し上げます。

【好きなことのために、好きではないことをしよう】

中谷彰宏(あきひろ)氏の心に響く言葉より…

《成功する人は、好きなことのために、好きではないことを平気でできる。》

成功している人は、好きなことだけしてうまくいっているように見えます。
その人の著書には、「好きなことだけしなさい。自分も好きなことだけしてきた」 と書いてあります。
まったくその通りです。

一方で、誤読も生まれる、罪つくりな文章です。
読んだ人は「あの人は好きなことだけして生きている」というイメージを持ってしまいます。
出版社がつけた「好きなことだけして生きる」というタイトルを見て、読み手はそれを全文として読んでしまいます。
しかも、自分に都合のいいところだけ読むのです。

冒頭に、「自分は好きなことだけして生きてきた。成功するには好きなことだけしなさい」と書いてあります。
編集者は、そのほうが本が売れると思ってそういう構成にしています。
読み手は「そうか」と納得して、後のめんどくさいところは読み流してしまうのです。

読み間違えるのは、読み手の自己責任です。
大切なのは、本の読み方です。
読者は、ついくじけて、都合のいいところだけ読みたくなります。
私も本が好きです。
私は読み方からアドバイスしたいのです。

「好きなことだけしなさい」というのは、「好きなことだけ目標にしなさい」という意味です。
「そのために、どんなに好きでないこともしろ。私はそうしてきた」という下の句が欠けているのです。

成功している人は、1つの好きなことをするために、嫌いな99のことをしてきました。
ただ、それを忘れてしまっているだけです。
1つの好きなことのためなら、たとえ9999の嫌いなことがあっても、平気でできるのです。
「あの人だって好きなことしかしていない。ああいうお店に行ったり、ああいうレストランで食べたり、ああいうバーで夜な夜な仲間と騒いでいたらうまくいくんだな」と思ってマネしても、うまくいかないのは当たり前です。

成功している人は、好きなことを目標にしています。
そのためには、イヤなこともまったく苦になりません。

成功談を人に語る時は、「好きなことだけしてきたよ」というひと言になります。
成功者からアドバイスをもらう時は、隠された下の句を読みとることが大切です。
行間を読みとる力が必要になってくるのです。

《好きなことのために、好きではないことをしよう。》

『人とは違う生き方をしよう』秀和システム

嫌なことをすぐに忘れられる人と、それをずっと引きずってしまう人がいる。
嫌なことを引きずらない人は、「レジリエンス」が高い。
レジリエンスとは、トラブルや困難に対する耐性が強いことをいう。
ストレスに対して回復力や復元力がある、ということでもある。
レジリエンスが高い人は、嫌なことがあってもすぐに忘れて、いいことだけを覚えている。
苦労したことなど、すっかり忘れているのだ。

「好きなことだけして暮らす」という言葉の表面だけを見て、「なるほど、これから好きなことだけやって暮らしていこう」と思う人は、言葉の裏を読み取れないあまりに単純な人だ。
努力も、嫌なこともせず、楽しいことや好きなことだけやって大成功する、などということはまずありえないからだ。

文中に「失敗が多いことが、好きなことだ」という言葉があった。
一度失敗しても、何回も何回もトライすることが本当に好きなこと、だという。
常にトライして、安全パイを狙わないからこそ失敗が多い。
だが多くの人は、成功していることが好きなことだと思ってしまう。

だからこそ、成功する人は、好きなことのために、好きではないことを平気でできる…
「好きなことのために、好きではないことをしよう」という言葉を胸に刻みたい。

上記の【好きなことのために、好きではないことをしよう】については人の心に灯をともすより引用しています。