不安定を受け入れ向き合える、貫いている人に会い続けよう

ー杉浦佳浩

不安定を受け入れ向き合える、貫いている人に会い続けよう


2022年 12月 05日

【今週の自戒】
不安定を受け入れ向き合える、貫いている人に会い続けよう

先日お会いした、数万人規模の会社で
ボードメンバーの職位のある方
魅力的であり、途中から身を乗り出し
自分も何か会議体に紛れ込んだ気になるほど
夢中な時間をご一緒できる機会がありました。
この方のお話をお聞きしていて
今回の写真の心訓を思い出しました。

生涯を貫くド真剣に仕事に取り組まれている

教養の塊であり、多方面に知見があられる

毎日てんてこ舞いになるくらい走り回る 現場派

自分や自社と徹底的に向き合っておられる

嘘偽りなく会社の未来を憂い本気で変革しようと直言を

社員、会社を取り巻く人を本気で愛している

私がお話を伺って感じたこと。そしてお茶目で楽しい。
こちら勝手に親近感を持った次第です。
面談終了後にはファンになっていました。。。

リスクを取らない、責任を負わない
事なかれ、全く面白みがない
そんな人は規模の大小に関わらずたくさんいる
しかし、日々素敵な方に会い続けられるのは
不安定を受け入れ、向き合っている人に
囲まれているからだと、この方とお話して
感じ入りました。
自分の保身なんて考えず
全く関係のない、領域外の現場にも
突っ込んでいく。

会社や肩書きにもたれかかることなく
不安定を探し求める毎日を。
どんどん現場へ 不安定なところへ
今週も
よろしくお願い申し上げます。

『不安定こそ安定』
伊庭正康(まさやす)氏の心に響く言葉より…

ある大手就活サイトの調査では、学生が企業に求める絶対条件があるという。
●やりたいことができる会社
●安定している会社この2つだ。

でも、ちょっと気になる。
それは、「安定している会社」という点だ。
もちろん、「安定」は悪いことではない。
ただ、あなたの思う「安定」が、会社の規模やブランド、財務状況を指すのなら、それは間違いだ。
いつの時代でもそうなのだが、本当の安定をつかみたいのなら、自分自身の「能力」を磨いておくしかない。

それに気づかされたときの話をしよう。
私が、リクルートの求人雑誌の広告営業をしていた25歳のときだ。
その日は出張で、岐阜県の下呂温泉の温泉街で飛び込み営業をしていた。
午前中の仕事がひと段落し、昼食をとっていたとき、食堂のテレビから流れてきたニュースに私は目を疑った。

「リクルート、ダイエーに買収される」
すぐに上司に電話をかけた。
上司なら何か知っているのではないかと思ったからだ。
しかし、電話を取った上司もただただ慌てていた。
私はこのとき、大きな変化は静かに、そして突然やってくることを知った。

時を同じくして、たまたま手に取ったのが「ユダヤ人はなぜ、世界で活躍するのか」というテーマの本だった。
書名は忘れた。
だが、内容はしっかりと覚えている。
世界のユダヤ人の人口は、東京都と同じ1300万人ほどだと言われている。
にもかかわらず、ノーベル賞受賞者の約2割がユダヤ人だし、世界をリードする企業の創業者も多い(最近なら、グーグル、デル、フェイスブック、スターバックスなどがそうだ)。

その本には次のような「ユダヤ人の教え」が記されていた。
「土地や建物、時には紙幣すら、世界の情勢が変われば、瞬間的に“無”に変わる。 でも“知識”は、何があろうと奪われることはない。だから、どこの地でも生きていけるよう”必要となる知識”を身につけておきなさい」

つまり、こう言っているのだ。
「所属している“組織”、所有する“モノ”に頼るな」と。
事実、1991年の人気企業トップ10のうち、半分の5社が経営破たんや、経営統合している。
たとえ人気企業であっても、将来の安定は保障されていないのだ。
さらに、音響機器やカーナビで有名なパイオニアは、シェアナンバーワンだったのにもかかわらず、祖業の音響機器部門を他社に売却してしまった。
業績が悪くない企業や部門でもリストラはありえるのだ。

もう一度言う。
安定を求めるなら、所属している“組織”、所有する”モノ”に 頼ってはならない。
真の安定は、「自分の能力」を高めることでしか、手に入れることはできないのだ。

『すべてを手にする人が捨てている41のこと』かんき出版

『動的な不均衡状態にある社会だけが、安定性と一体性を堅持する。』(ピーター・ドラッカー/ドラッカー 365の金言)

松下幸之助氏は、大企業病を克服するには、会社の中に「不安定な部分を創り出せ」という。
大企業に所属している人は、「この会社は少々のことでは潰れない」とのんびりしてしまう。
社員全員に危機感がなくなったときに、会社の経営は傾いていく。
だからこそ、会社の中に、不安定な部分を創りだすことが大事だ、と。
不安定こそ、安定につながるのだ。

また、江崎玲於奈氏は「不安定」についてこう語っている。
『人は欠陥が多く不安定な方が創造性がある。立派な人格者を育てる教育に、創造性が入る余地はない。日本人は皆立派で完成されているが、完成した人格は進化を受け入れない。』
江崎氏は不安定な部分がなければ、創造性は生まれないという。
これは、人も会社も同じで、安定してしまったら、そこに安住し、ぬくぬくと生きてしまうからだ。

『不安定こそ安定』
いくつになっても、自分を磨き、自分を高める努力を続ける人でありたい。

上記の【不安定こそ安定】については人の心に灯をともすより引用しています。