今あることにホッとしよう。ほっこり感を

ー杉浦佳浩

今あることにホッとしよう。ほっこり感を


2022年 09月 12日

【今週の自戒】
〜今あることにホッとしよう。ほっこり感を〜

中秋の名月綺麗でしたね。
初秋を感じ、ほっこりするのは
なぜでしょうか。
暑い夏を過ごしてきたからか。
そんな感覚、時間が大切だと認識できて
有り難い、月あかりに感謝。

日々アクロバッティックな
アポイントに感謝しつつ、
キューキューいや、
汲々となっている自分に反省
できていないことを無くそうと
必死に動くのもどうかと
感じる瞬間がありました。

仲良くなって15年は経過した経営者さん
久しぶりに近況を双方向で交換
お相手も50代に突入。
何かゆったりした空気感を感じました。

出会った頃は
外部株主の存在
数百キロ離れた会社をM&A
海外へ年に何度も出かけ
事業の成長、組織運営に
眼光鋭く、カミソリのように
尖った会話が日常でした。
当時、話しかけるのも恐る恐る
そう、一昔前のことを話しながら
談笑。

今では、数名の組織ながら
二桁億の売上、25%を超える利益率
100%、株は自身で保有、
銀行融資もお付き合い程度
その何倍も内部留保がある
ほとんどスーツを着ることもなく
やるべきことに集中し
事業に必要な人脈とは付き合わない
自分の時間を大切にして
あまり外部との交流もしない
自分のモノサシ、生き方はこれだと
決めて10年近く貫いていらっしゃいます。
これも考え方、
無いものを焦って探していた30代後半から
40代その代償を思いっきり払って今がある

何がない、できないことばかりを
追いかけずに、今あることに
フォーカスすようになって、
ここ数年は毎年2桁成長、
事業も右肩上がりに
そうニコニコしながら話してくださいました。
その言葉にホッとして
ほっこり感を味わう大切さを
感じ入りました。
今週もよろしくお願い申し上げます。
感謝。

【「ほっこり」しよう!】
慶応義塾大学医学部教授、伊藤裕(ひろし)氏の心に響く言葉より…

「ほっこり」という言葉、 どんな時に使いますか。
なんとなく心地よかったり、なごんだり、ホッとしたりするときに、ふと、口に出るのではないでしょうか。
実は、この「ほっこり」こそが、医学的にも、人間にとって、大切な体と心の状態であり、幸せの源泉なのです。

老若男女、職業や住んでいるところを問わず、このせわしない現代を生きるすべての方に、ほっこりの大切さをお伝えしたくて、この本をつくりました。
日々の生活のなかで、なんとなく閉塞感や圧迫感を感じている人が多いといいます。
先のことを考えて不安になったり、いろいろ思いわずらって気持ちが重くなっ たり……。

よくいう、「自分らしく生きる」「自分の個性を大事にする」というのも、ほんとうはとても疲れることです。
いまは、SNSの広がりで、常に「自分」というものを発信し続けないといけない社会になっています。

常に誰かに見られているような感覚があり、個性的に生きないといけない、際立っていないといけないと、いわば、ガラス張りのショーウインドーに立って、「自分がどう見られるのか」ということを意識しているような状態になっているのです。
常に自分を厳しく見つめる、「もう一人の自分」がいる。
意識が敏感に、過剰になっているのです。

頭で考えた自分の理想像や、「こうあるべき」というのは、頭で考えた世界で、その理想に合わせた生活をしないといけないというのは、無理があるのだと思います。
「自分らしく」生きなくたっていい。 かっこよくなくていい。
ただ生きていたらそれでいい。
そう思えたら、とても楽になれるのではないでしょうか。

たとえば、あなたが、のどが渇いて、目の前のペットボトルに手を伸ばし、口につけて飲んだとします。
脳が渇きを感じて、ペットボトルを取るように体に指示を出し、結果、体を動かし、飲んだ――そう思っている人が多いと思います。
ところが、最近の脳科学の研究によって、体が動いてから、ほんの少し後で、脳が「のどがかわいた」という意識を覚える、いわば「後付けで」感じているということが分かってきました。

つまり、わたしたちが脳で何かしようと決めてから、脳が体に指示を出すのではなく、体が先に動いて、少し後で脳がそれを「追認」しているのです。
わたしたちは、自分では、自分がいろいろなことを考えたり計画をしたりして、行動していると思っていますが、実際には、頭で考えてから行動するようなことは、 わたしたちが生命としていとなんでいる行動のうち、ごくごく一部にすぎません。
体が感じとったものが無意識のうちに行動をうながし、脳も同調する……それが自然なことなのです。

動物たちは、自分の行動を言葉で理解しているわけではないですけれども、流れるように行動して生きています。
本当はわたしたち人間にも、本来、体で感じたことが素直に脳に伝わって、自然に体がうまく動いていくというシステムが備わっているのです。
体は常に「よくなろう」「良い状態を続けよう」として、呼吸をし、血液が流れ、消化をし、排せつをしているのです。

もしも幸せになりたい、健康でいたいと思っているなら、まずは、ザワザワする心、考えすぎる脳を休めて、静かに体の声を聴くことです。
体に良いことをしているときに、それを脳が「快感」「幸せ」と感じるようにできているのです。
「ああ、ほっこりする」 と感じるとき、体には良いエネルギーが満ちあふれています。

『ほっこり』クロスメディア・パブリッシング

伊藤裕(ひろし)氏は、私たちの脳はオーバーワークになっている、という。
だから、「ほっこり」に必要なのは、脳を休めること。
そして、五感を取り戻すために必要なメソッドを実行すること。

それはたとえば…
◆ゆっくり入浴し、「フーっ」と深呼吸すること
◆コーヒー、お茶など温かい飲み物を湯気を感じゆっくり味わうこと
◆体を動かして、疲れてみること(パソコンやスマホだけで頭だけ疲れている状況をなくす)
◆美術館などできれいな色のものを見ること
◆素手や裸足で土に触れること
◆伝統音楽や風鈴など、アコースティックな音を聴くこと

わたしたちは、脳で何かしようと決めてから、脳が体に指示を出すのではなく、体が先に動いて、少し後で脳がそれを「追認」しているのだという。
だからこそ、感性を取り戻し、五感で感じることが必要となる。
五感が戻ってくると、「ほっこり」という感覚も戻ってくる。

ときには、脳を休め、「ほっこり」を取り戻したい。

上記の【「ほっこり」しよう!】については人の心に灯をともすより引用しています。