〜伝国の辞、働き手からも考えてみる〜

ー杉浦佳浩

〜伝国の辞、働き手からも考えてみる〜


2022年 08月 08日

【今週の自戒】
〜伝国の辞、働き手からも考えてみる〜

先日、米沢に行ってきました。
現地の経営者さんから上杉鷹山の
素晴らしさについて話が何度かありました。

お会いした方が、伝国の辞について
投稿されていて感銘を受けました。
ご紹介は、酒井さん宮嶌さん、
投稿は、高橋さんです。
写真借用も快諾、感謝です。

一、国家は先祖より子孫へ伝え候国家にして我私すべき物にはこれなく候
一、人民は国家に属したる人民にして我私すべき物にはこれなく候
一、国家人民のために立たる君にし君のために立たる国家人民にはこれなく候

[現代訳]
・国家は先祖から子孫に伝えるところの国家であって、自分で身勝手にしてはならないものです。
・人民は国家に属しているから人民であって、自分勝手にしてはならないものです。
・君主は国家と人民のために立てられているのであって、君主のための国家や人民ではありません。

会社において
リーダーは、リーダーの役割を演じ、
働き手は、働き手を演じる
ただそれだけですが、何か私物化している
肩書きだけで生きている、そんな方も多い
未だに困った人を見かけます。

ある業界最大手の方に先日紹介で会いました。
何か自分の会社はすごい=自分もすごい
自信を持つのは良いことですが
世の中自分中心で回っている、
行き過ぎた誤解、強烈な短期目線、
身勝手な数字至上主義とオンパレード。。。
言葉遣いは、美辞麗句ですが、話している内容に
すぐ辟易としておりました。

我が強い毎日を送るとこんな人になるんですね。
お陰様の心の大切さをまた強く感じる
有り難い経験ができました。
ご紹介者にも感謝できてよかった。
日々このような方々にほとんど
お会いすることのない毎日に感謝。

伝国の辞に想いを巡らし、
お陰様の心で活動を。
今週も
よろしくお願い申し上げます!

【おかげさまの心】

青山俊董(しゅんどう)氏の心に響く言葉より…

《こどもこそ大人の親ぞ》(東井義雄)

タクシーに乗った。女性ドライバーが語りかけてきた。
「私、母子家庭です。
中学生の息子と二人暮らし。
やがて息子が大人になった時、誇れる母であらねばならないと、毎日をつつしんで生きています。
もし息子がいなかった ら、私は堕落していたことでしょう。
息子のおかげで生きる姿勢をととのえることができ、息子を拝んでおります」

私はうれしくなり「育児は育自(子育ては自分を育てること)と気づかせてもらいました」と手紙をくれた教え子のことや、東井義雄先生の「子どもこそ、大人の親ぞ」という言葉などを語ったことであった。

子どものおかげで親が育ち、生徒のおかげで先生が成長する。
生徒や子どもを、わが親とし、鏡として、みずからの生き方を心して生きる人にして初めて、親とか教師と呼ばれるにふさわしい人と言われるのであろう。

『あなたに贈る 人生の道しるべ』春秋社

社長やリーダーは、部下がいるからこそ、社長らしく、リーダーらしくなる、ということがあります。
部下に恥ずかしい姿を見せられないから、誇れるリーダーでいたいから、自ら学び、成長する、ということです。
つまり、ポジションが人を育てるということです。

講師や先生も同じで、受講者や生徒がいるから、自らを磨き、高めていく、ということです。
もちろん、中にはそうでない人もいますが、なり立ての初心者の頃は、みんな高い志を持ち、成長しようとしていたはずです。
それが何年かして、慣れが出てくると、当たり前となり、「おかげさま」という感謝の気持ちがなくなります。

受講者や生徒がいるおかげ、部下がいるおかげ、そして、こどもがいるおかげ、という「おかげさま」の心です。
もっというなら、「嫌な上司」のいるおかげ、「約束を守らない人」のいるおかげ、「きらったり、無視したりする人」のいるおかげで、自分が成長し、魂が磨かれるのです。
まさに、おかげさま、です。

「おかげさまの心」を胸に刻みたいと思います。

上記の【おかげさまの心】については人の心に灯をともすより引用しています。