ご縁結びのコーナー第26回 株式会社ホスピタブル 代表取締役 松清一平様

ー杉浦佳浩

ご縁結びのコーナー第26回 株式会社ホスピタブル 代表取締役 松清一平様


2017年 03月 18日

政治上の問題については、現時点でかなり深刻な状況の日韓関係。
その中でこと日本への観光という点では、全く変化なく毎年増加傾向にある。
それは経済的にも、先々の二国間の問題にも少なからず好影響になるものと感じています。
この二国間の良い架け橋になろう!と奮闘されている松清さんについて、
今月はお伝えしたいと思います。
 
1
 
 

★出会いから
 
いまから5年前に『マツキヨさんを紹介したいです』と連絡を頂いたのですが、
『薬局ですか?』と本気で答えました。
『いえ、マツキヨイッペイさんと言います。』とフルネームをお聞きして
『芸能系の方ですか?
それだったらあまりお会いしても意味が無いと思いますよ』
とお答えした記憶が今も鮮明に残っています。
お名前から判断するなどと勝手に失礼な対応となりましたが、
でもせっかくのご縁、お会いしてみよう!とそこからお付き合いが始まり、
同じようなビジネスをされている会社を今だに見ることも無く、
本当にお会い出来て良かったと心から思っている次第です。
 
 
★松清さんについて
 
1994年に大学卒業後テレビ局に入社(九州朝日放送)、
ディレクターとして活躍、
転機が1998年の韓国への番組取材。
『通訳雇えばなんとかなるだろう』と思って行くものの、散々な結果。
その失敗から、韓国に興味を持つことに。
 
2
 
その先に、開催が決まっていた2002年日韓ワールドカップ共催に、
韓国のテレビ局と姉妹提携をしているものの何の交流もないことに
松清さんは疑問を持ち、
韓国側のテレビ局と一緒に仕事をすることを企画したことも。
自身と 韓国との交流が増えていくことで、韓国の勉強、
特に言葉を覚えて話せないと意味が無いと自費で韓国の大学へ入学し、
ここでさらに韓国人脈のネットワークを広げて行ったそうです。
この頃に、韓国の姉妹局のテレビ・ラジオを通じて、
番組〜イベントを企画され、
CMでは【英国行くより身近な日本へ】ということまで。
2005 年には、MBAの勉強もはじめ、
いつかは起業しようと思いながら
2005年にSilicon ValleyでGoogle、Apple、Yahooを訪問、
その際に決意を固め、2006年MBA取得と同時に起業し、
翌年株式会社ホスピタブルを設立されました。
 
 
★起業後〜事業の展開について
 
◆如何に韓国人旅行客を日本各地に送客できるか?
 
3
 
テレビマン時代に行った経験のある韓国での、
日本への旅行キャンペーン、そこを収益に出来るのでは?
と思い試行錯誤を繰返したそうです。
その結果、博多にある料理店では70%が韓国人の旅行客が押し寄せたり、
利益率が大幅に向上した うなぎ屋さんが現れたりと
実績を伴っていかれました。
私とはこの頃に出会い、
私が懇意にしているビールメーカーさんや飲食関係をご紹介し、
大阪の飲食店へも送客のプロジェクトを行って頂きました。
 
 
◆どのように送客しているのか?
 
韓国人向けのフリーペーパー、韓国向けのウェブサイト99Sからの
媒体・メディアの活用に拠る発信。
自社博多駅前にある本社に併設している、
韓国人旅行客向けお土産店舗 HAKATA101の店舗運営。
ネット・リアル双方でアプローチをしつつ、更に大きな威力として、
韓国からパワーブロガーを招聘しプローモーションを仕掛けることで、
各地で成果結果を残しています。
 
ネット検索上、韓国と日本の大きな違いは、
検索して上位に、日本はウェブサイトで、韓国はブログが表示されること。
この上位に表示されるブロガーをパワーブローガーと言い、
このブロガーが書く、掲載するあらゆる情報を頼りに
消費行動が動く状況となっているそうです。
ブログ社会が完全に確立されているのも、韓国ではネット上、
個人が全て特定されていることが大きな要因となっています(匿名がない)。
このパワーブローガーを日本に招聘しプロモーションすることで、
料理店や各種のサービス業の売上アップにつながる
その効果がいろんな業界へ波及しています。
 
私のご紹介で大きな成果に繋がった中に、
レンタカーへの送客があります。
沖縄の某レンタカー会社でのプロモーションでは、
確実に韓国人旅行客の利用頻度が上がり始めており、
ご紹介して良かったと思っています。
このレンタカーニーズについては、関空周辺や札幌周辺に広がっているそうです。
 
◆最近の韓国人旅行客の動向について
 
松清さんが仰っている、最近の韓国人旅行客の動向ですが、
明らかに、【モノからコトへ】 に変化しているそうで、
着物、浴衣のレンタルで実際に着てみる、
そこからその格好でその町並みを歩く、食事をする。
日本でウェディングを体験する、結婚式の前撮りをしに来ること等、
いろんなサービス業でもこの流れ、
需要を取り込む事が出来る機会が広がっていると思いますね。
 
◆韓国の大学の先生からの相談から事業化へ
 
サラリーマン時代にお世話になった大学の先生から、
『韓国には内需が無い、特にソウル以外の地方大学は
就職難が深刻である。
なんとか日本で就職できるルートを創ってもらえないか?』
と相談があったところから、事業化を決断。
韓国人大学生や第二新卒の若者を、
日本の中小企業へ紹介する事業が動き始めています。
 
現在は70名のネイティブ韓国人の若い人たちが
おおよそ50社で頑張っています。
この70人の共通するイメージですが、
日本語が堪能である(日本語能力試験1級レベル)、
英語も堪能な人が多い。
中には大阪弁で冗談、ダジャレまで言える学生さんまで。
 
私も一度学生さんが韓国から日本に来ての
就職説明会に出席したことがありますが、
学生向けには面接も当日ガイダンスも全て日本語であり、
ビックリしました。
韓国の高校では、第二外国語を勉強しており、
その中で日本語の選択はおおよそ60%という現状だそうです。
これは、この頃から男子は
日本のアニメ・歌・ゲーム・マンガ、
女子はドラマ・ファッション・ジャニーズに興味があるからだそうです。
 
採用業種としては、貿易、IT、サービ ス、メーカー、飲食と
既に多岐に分かれ、実績も日本の人手不足にこれからかなり
増加傾向にあります。
ホスピタブル社としての強みは、
前述の韓国の大学との太いパイプが既にあり、
大学の先生との連携力があるところだ思います。
この採用の観点からも日本との良い絆が広がって行くように思います。
 
私のご紹介で、ブレインサプライの岡さんとも連携されており、
お役立ちの輪が広がっています。
 
4
 
 
★今後の展開、夢について
 
自然な流れでの事業展開、韓国との関係が益々強固となっていく中で、
もともと松清さんのルーツでもあり、韓国から一番近い日本である【対馬】
この対馬を活性化したいと仰っています。
ジェットホイルに乗船後たった45分ほどで到着できる日本、
この島ともっと韓国との距離を縮めることで、
もっと日本と韓国の関係が良くなるよう、
そのソリューションをドンドン開発していこうとされています。
それが祖先への、故郷への恩返しとなるとキッパリ仰います。
私も昨年松清さんと対馬に訪問し、
そのポテンシャル、可能性に興味を持った次第です。
これ からのご活躍が益々楽しみな松清さん、ホスピタブルの皆さんです。
(ホスピタブル様HPはこちらから。)
 
 

※このコーナーは、お世話になっている、
ブレイン・サプライ社が毎月発行している【ブレイン・サプライ通信】に、
私が日々の出会いの中で、仲良くして頂いております、
企業様、経営者様について話題をお伝えするコーナーである
【今月の縁結び】と連動している企画です。
内容に若干不明な場面もあるかもしれませんが、ご容赦下さい。